今やすっかりコンビニの主力商品となった、コーヒー。現在110円に値上げされたものの、当初「ワンコインでこんなに美味しいコーヒーが飲めるとは」と、飛びついた事が思い出されます。
最初に目についたのはサークルKサンクス(懐かしいですね)でしたが、満を辞してセブンイレブンが当時としては飛び抜けて美味しいのを出したので、各社切磋琢磨でレベルが上がっていきました。
ここ数年は、特にセブンイレブンとファミリーマートが上級シリーズを出してくるようになりました。少し価格をプラスしてさらに美味しいものを、という流れですね。「プチ贅沢」というワードが流行っていた当時、「ちょっと試してみるか」と飲んでみる方も多かったのではないかと想像されます。セブンイレブンは期間限定的な扱いで、「高級」タイプを販売しています。変遷としてはキリマンジャロ→グァテマラ→再びキリマンジャロ→コロンビアと、カップの色とキャッチフレーズをそれぞれ変えてうまく打ち出していました。ファミリーマートはしばらく「モカブレンド」をマイナーチェンジしながら販売していますね。
それでは、現在販売されている高級シリーズを飲み比べと行きましょう。もっとも、一気に並べて試飲したわけではありませんので、その辺りはご容赦を…
セブンイレブン ブルーマウンテンブレンド
実はブルーマウンテンを単独で飲んだ事が無いため、それとの比較は出来ませんので申し訳ありません。価格は220円(税込)。これは確かに上品な口当たりでコンビニのコーヒーとは思えない、まさに「高級感」を味わえますね。苦みと甘みとのバランスが大変良いです。そして雑味が大変少ないので、キツさが無いんですね。コクはあるのに重くならない。今風のスペシャリティとは異なりますが、まさに古き良き美味しいコーヒーといった趣です。何だかクラシックな陶磁器のカップで飲みたくなりました。
セブンイレブン コロンビアスプレモブレンド
ブルマンの登場でディスコンかと思っていたのですが、よく見ると販売継続していました。価格は140円(税込)。深煎りのコロンビアらしいキリッとした苦みとコクが特徴的ですね。以前の自分だったらこういう味を間違いなく好んでいました。現在はもう少し苦味を抑えたいかな(笑)。それでも雑味は少ないので後味が良いんですね。そういう点でもレギュラー品との差別化がはっきりしていると感じました。30円の価格差はあると思います。
ファミリーマート モカブレンド
コーヒー通ならば誰でもご存知の「粕谷哲」氏が監修している事でも驚かされたファミマカフェ。このモカブレンドも相当拘っているはずです。価格は140円(税込)。モカはイルガチェフェ産で馴染みがありますね。「香る焙煎」との事ですが、割と煎りは深めになっていますので、モカの特徴でもある酸味は控えめです。深煎りのモカらしいハイカカオのような甘味とコクが出ていますね。宣伝文句通り、モカらしい香りが楽しませてくれます。個人的にはモカ(エチオピア)は浅めの煎り具合が好きではありますが、やはり酸味が強いと一般的には敬遠されるかもしれませんし、豆の保存状態などの関係からも深煎りにした方が良いという判断なのかもしれませんね(あくまで想像です)。
ミニストップ プレミアムマンデリンブレンド(23.3.1追記)
2023年に入ってミニストップからも出ておりましたよ、高級コーヒー。しかもメジャーかつ日本人好みでありながら、どのコンビニも扱っていなかったマンデリンです。G1等級のものを使用したブレンドとの事で、価格は140円(税込)。飲むと、マンデリン特有の香ばしくスパイシーなテイストを感じます。看板に偽りなし、という事でしょうかね。深煎りが合うマンデリンの苦味と甘みが良いバランスで形成されていると思います。苦すぎないんですよね。コクがありながらも、雑味が少ないので飲みやすく味わい深さが際立ちます。このような書き方からお分かりかもしれませんが、これまでの高級コーヒーの中で、個人的には一番好みですね〜。素直に美味しいですわ、これ。
今回は「ちょっとお高いコンビニコーヒー」を取り上げました。それにしても思うのは、これだけ雑味の無いコーヒーがこの値段で飲む事ができるというのは驚異的ですね。各社かなり力を注いでいる事がわかります。もちろん、店舗数というスケールメリットが大きい事は間違い無いのですが、味だけに関して言えばカフェチェーンもうかうかしていられないのでは…と思ってしまいます。まあとは言え、くつろいで過ごす事ができるカフェは、コーヒーの味とはまた別の役割があるという事なんでしょうね。
(あくまで今回のレビューは個人の好みに大きく左右されています)
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