時々読んでみたくなる「ステレオサウンド」、今回はちょうど「グランプリ」号でした。
いつも「ヒョエ~、こんなに高額な」と嘆息するのみで「なるほどね~」と分かったのか分かってないのか、な感想を抱くこの「グランプリ」ですが、その後のオーディオ界に確実に浸透していく機器やメーカーも数多いですね。
いつものようにサブスクの「Kindle unlimited」で読んでいます。iPadもそろそろ6年になりますな…

この「グランプリ2025」で「ゴールデンサウンド賞」を受賞したのは2機種ありまして、しかも両機とも「デジタルファイルプレイヤー」に分類されるものでした。これはやはり時代を象徴していますね。特にこの雑誌は年齢層が高いと思われますし、そういった層に向けたアピールの意味もかなり大きいのでしょう。当初はこうした分野はさまざまな新進メーカーが手掛けることが多かったのですが、受賞した「dcs」「エソテリック」といったメジャーなオーディオメーカーも本腰を入れるようになってきました。それがこれらのハイエンド機とも言えるものなのですね。dcsは驚愕の3000万後半!ですが、表紙にもなっているエソテリックはそれより一桁少ないので安く見えるという錯覚が起きますね。
これらを設定したりするのはおそらく販売店の役目であり、当然売る側にも知識が必要になります。そう言った意味では人材確保など業界がある程度活性化するかもしれませんね。
私もこの分野ではずっとWiiMを使っていますが、ここまでハイエンドではないにしてもやはり現在一番上流に位置する(アナログならターンテーブル、CDならトランスポート)機器ですから「これより高額な機器は、どれだけの音を聴かせてくれるのだろう」と気になったりはしますね。
そして「グランプリ」に選出された他の機器、まずはスピーカーですがこちらは「ソナス・ファベール」「YGアコースティクス」「マジコ」「ウィルソンオーディオ」「ピエガ」といった常連とも言える現代ハイエンド系や「JBL」「ハーベス」などの伝統的メーカーも並びます。日本からは「TAD」が、こちらも常連と言えるかもしれません。新進メーカーとしては「キュードス」「リバイバル・オーディオ」が入りました。ニュルっとしたフォルムが印象的な「エステロン」はここ数年名を上げていますから「新進」とは言えないかもしれませんね。それにしてもハーベスの「HL-Compact7」が98万円ですか…。まあ、そういうことなんでしょうねえ。
続いてデジタル系、最近はまたCDが見直されている面もありますよね。ラックスマンのプレーヤーが入選しているのは嬉しいところです。これではありませんが以前聴いたプレーヤーは大変好印象だったことを思い出しました。そう言えば同社は100周年なんですよね。
DACやネットワーク機器といったデジタルデバイスは、これまでのオーディオメーカーとは異なる会社から価格の大小とは関わりなく多く出るようになっていて、それが面白いですね。例えば最近よく耳にする「オーレンダー」は韓国のメーカーで、今回はハイエンドなデジタルファイルトランスポート「N50」が受賞していますが、こちらは3筐体に分割して徹底した対策をとったモデルです。どうしても伝統的なメーカーはおそらく社員の年齢層も高くなっているので、PC方面に対してはどうしても対応が遅れがちになるのは仕方がありませんね。こうした新しいメーカーにどんどん頑張って活性化してほしいと願います。
アンプはプリメインが見直されていて、前述のデジタルデバイスを含めた「オールインワン」的なモデルもみられますが、「ソウルノート」と「ラックスマン」のオーソドックスなプリメインも受賞しています。特に最近「プリアンプ」の意義が薄れてきているように感じているので、そういう流れなんでしょうかね。もちろん旧来からのプリも「アキュフェーズ」が受賞してはいます。パワーアンプで「オーラ」が受賞していたのが面白かったですね。数百万は当たり前の受賞機器の中で36万は現在のセパレートアンプとしてはローエンドとも言えますが、ある種の緊張感を強いるようなハイエンドの中で「ホッとする」音も良いですよね。
アナログ系はオルトフォンの「MC X30」が受賞したのも印象的でした。11万という価格は今となっては安いと言っても良いでしょう。そして往年の「MC」シリーズが継続していることにも敬意を払いたいと思います。
グランプリの次のコーナーは「クリティックス・アプローズ」、評論家たちが個人的に気に入った機器を挙げていくんですが、ここではクリプトンの密閉型ブックシェルフや、ソウルノートの16万のプリメインがあったり、と何だか「ホッと」させられるところだったりします。そのソウルノート「A0 Ver.2」は誌面後半の機器レビューコーナーでも試聴記が載っていて、気になるところだったりします。
「ベストバイ」ではそれぞれの部門の上位は特にサプライズも無く、順当に「よく知られた」機器がランクインしております。「あ、まだこの機器、ヴァージョン数を増やしながらも継続しているのね」という感慨に浸ることができますね。定番強し、です。
以上、興味深く堪能することができました。こういう雑誌を読むと、また新たな気持ちで音に向き合うことが出来ますね。


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