洋楽の中でも日本と欧米での人気の違いって、ありますよね。「ビッグ・イン・ジャパン」という言葉に表されるように、「日本でやたら人気が高い」というアーティストは大勢存在します。とは言え、クイーンやチープ・トリックに代表されるように「先に日本で人気が出た」というケースも見受けられるので、決して悪いことでもないですね。
さて今回は、「あくまで個人的に」ですが「あれ、この曲欧米でそれ程ヒットしていなかったのか」と少し驚いた、そんな曲を取り上げたいと思います。アメリカのチャート(ビルボード Hot100)を基準に(例外もありますが)話を進めたいと思います。
クイーンもこの時はアメリカでの地位を確立していたはずなんですが、まさかの順位。イギリスでの11位も微妙な順位かも?日本ではCMに起用されたこともあってヒットしました。あらためて、クイーンの日本での人気を実感できますね。原曲はシンセ主体のいかにも80年代なサウンドですが、フレディ逝去後にクイーンとしてメンバーによる演奏に差し替えたヴァージョンが発表され、今ではこちらがデフォルトになっていますね。
・サミー・ヘイガー「ウィナー・テイクス・イット・オール」54位
いや~来日公演は感動しましたわ。そんなサミーがスタローン主演映画「オーヴァー・ザ・トップ」のサウンドトラックで歌った曲です。もうこの時ヴァン・ヘイレンのメンバーだった縁もあり、エディ・ヴァン・ヘイレンがベースで参加もしています。しかしこの順位を見ると、映画のヒット自体もアメリカではどうだったのだろう?と思ってしまいます。特に80年代では売れそうな曲ですけどね。来日公演では歌いませんでした。サミー本人があまり好きではないという話もありますね。
日本では葛城ユキによるカバーが主題歌となったドラマのヒットとも相まって有名ですが、アメリカでの順位は少し寂しいものがあります。映画「フットルース」サントラからのシングルカットですが、ボニー・タイラーという歌手のイメージはアメリカでは「愛の翳り」なのかもしれません。ただ、イギリスでは2位という大ヒットなんですね。で、初めて知ったのですが彼女はウェールズ出身。てっきりアメリカかと…いやはや、「ヒーロー」のイメージ恐るべし。
・トラヴェリング・ウィルベリーズ「ハンドル・ウィズ・ケア」45位
この順位、本当に正体不明の「覆面バンド」と思われていたのか?…まあ、それは無いですよね。ただアルバムは大ヒットしていますね。大物ばかりとは言え、シングルヒット狙いのアーティストではない面々と言われれば納得でもあります。しかし考えてみると、現在(24年11月)ご存命なのはディランとジェフ・リンだけなんですね。寂しいものがあります。
まあ、「ヨシュア・トゥリー」前夜とも言える時ですから、これは悪くはない順位とも言えるかもしれませんね。日本ではその前の「ブラディ・サンデー」「ニューイヤーズ・デイ」で地位を固めていた印象があるので、少し地味とは言え意外だった記憶があります。本国とも言えるイギリスでは3位ですので、結局大ヒットでしょうかね。アメリカ制覇は、この後で…
・ビリー・ジョエル「This Night~今宵はフォーエヴァー」米シングルカット無し
日本では当時かなりラジオでもオンエアされていた事を覚えています。しかしアメリカではシングルカットされていなかったんですね。日本とイギリスだけでカットされました。アメリカでもヒットしそうなのに…と思いますが、ベートーベンの「悲愴」がサビに使われているからでしょうかね?ビリーの場合は「ストレンジャー」もアメリカではシングル化されていないですね。
こちらも日本ではCMに起用されたことでヒットしました。クリスの渋いしわがれ声とギターの音色がたまりませんね。まあ、あまりアメリカ受けするタイプの人ではないのでチャート入りしていないのも無理もないか…イギリスでも57位と地味な順位です。もちろん決して売れ線の人ではないのですが、この後のアルバムが連続で全英1位を獲るなどヒットに恵まれてきます。この「オン・ザ・ビーチ」もオリジナルから3年後、都会的なサウンドに寄せた再録ヴァージョンが全英12位を記録しました。
こうした曲は思い出せないだけで、まだまだありそうですね。アップした直後に思い出したりすることも「あるある」だったりします(笑)。
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