こうやってコーヒー沼?にハマりつつ(もう既に手遅れなのでは)ある身としましては、「ちょっとお高い」コーヒー豆を買うことも時にはあるわけです。何だか言い訳がましいですね、誰に対して言っているのでしょうか(笑)。
スペシャリティ的なコーヒー豆の何が違うのか、なのですが味はもちろんの事、見た目も違うんです。「豆ヅラ」とも言われますが、大変美しいのです。パッケージを開封して香りを楽しみながら、豆をキャニスターに移す時に見る豆の姿。素晴らしいんですよね。ビシッと均一に豆が揃っていて、炊き立ての美味しいご飯のように綺麗なのです。
一体何が違うんだろう?特に大量に豆を焙煎するコーヒー豆チェーン店のものを見ると、どうしても「焼きムラ、欠点豆、破損した豆」が混入してしまっていまっていて、均一ではありません。仕方がないでしょうね。作業工程において、それを取り除いていたら莫大なコストと時間が掛かります。その分、お買い得な価格で手に入るのですから、トレードオフとも言えるでしょう。
しかし、こうした「ムラのある豆」をそのまま自宅でドリップしているのは、何だか納得が行かなくなってくるのも人情ではあります。それでは、というわけで、自分でハンドピックをしてみようというわけなのです。
ハンドピック、などと言うと何だか偉そうですが、選別ですね。豆の中から前述したような欠点豆、殻だけになったもの、割れたもの、欠けたもの、焼きすぎて焦げたものなどを弾くのです。以前も実践したことはあるのですが、今回は某コーヒー豆チェーン店のブレンドで試してみます。
皿に適量の豆を出して、その中から欠損した豆を取り除いていきます。結構あるもので、「なんだか勿体無いな」と思ってしまいますが心を鬼にして?進めていきます。それらを取り除いた状態を見ると、豆ヅラが揃って何だか値段が上がったように見えます。満足感がありますね。結局30分くらい掛かって作業しましたが200gのうち、1/3くらいは使って既に飲んでいましたが、それでも30〜40gくらい弾いたでしょうか。
さて実際にハンドピック後の豆でドリップしてみましょう。この辺の豆はカリタで淹れる事が多いですね。上手く粗を隠してくれる利点もあるので。
…おお、なるほど。ハンドピック前に感じた雑味やイガイガした後味がほぼ無くなり、スッキリとした口当たりになりました。逆に少々薄味になった面もあります。淹れている時にも感じたのですが、湯通りが良いと言いますか、抽出速度が妙に速かったのです。つまりこれは、挽く時に欠点豆から発生していた微粉が原因なのでしょう。もう少し湯を細めに、ゆっくり落とせば解決される課題かと思いました。とにかく、間違いなく品は上がってランクアップしたようなテイストになりましたので、大いにお勧めできるやり方です。
ただもちろん、コーヒーは嗜好品であり、その好みは様々です。私が雑味と感じているものが好ましい味と感じている方も当然いらっしゃると思います。その辺りを考慮して、実践するのであれば少量からでもよろしいかと存じます。
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