テレビ台のスピーカー交換って?

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オーディオマニアたるもの、テレビの音質も妥協できませぬ(笑)。

10数年前、プラズマテレビ(懐かしい)を導入した時にスピーカー内蔵テレビ台を自作しました。アンプは必要ですが、バックロードホーン方式を採用して音はなかなかの物ではないか?などと自己満足できる物ではあります。当時の製作記はホームページの方に上がっています。黄金週間ほぼ全部潰して作ったんでしたかねえ…

完成当時(2009年)の写真。画像が粗いのはご勘弁を。

このテレビ台に装着していたユニット、フォステクス「FE88ES」は1999年に発売された限定ユニットで、自作熱を再燃させてくれた恩人とも言える物なのです。これで長岡式バックロード「D-105」を作ることでホームページも制作しましたし、必要もないのに(笑)色々作るきっかけにもなりました。その結果、実家の自室はスピーカーだらけになってしまうのですが…

さて本題ですが2年ほど前の事です。いくら限定ユニットで定評の高かった「FE88ES」もかなり年老いていきました。20年の月日が流れ、特に日が当たりやすい場所(実家も、現在も)にテレビは設置されていたためか劣化も進んでしまう事は容易に考えられます。音が何だか頼りなくなってきたなあ…と思っていたら、どんどんそれは進行していったのです。全く腰の無い音になっていました。

20年使用したユニットの状態…黄ばみが出てきちゃいましたね。

もう換装せねばなりませんね。

それは以前から想定していて、たまたま中古で見つけた8cmユニット「FF85K」を予備として保管していました。これを使う時がついに来たわけですね。格落ちにはなってしまいますが、逆に楽しみもありますね。「これでどこまで頑張ってくれるのか」という。もし現有品で対応するならば「FE83NV2」という事になるでしょうか。

いざ実行に移すとなると、その前に準備が必要です。「FE88ES」はマグネットが大きいため、バッフル開口径も大きいんですね。そのまま換装しようとすると隙間だらけになります(笑)。

そこで、サブバッフルが必要になるわけです。継ぎはぎ感が強くなりますが、仕方がないでしょう。出来るだけ上手く誤魔化したいものですね。スピーカー製作時に捨てずに保管していた余り板に穴を空けて…という事も考えましたが、面倒なので完成品を注文することにしました。「コイズミ無線」にかなり口径を細かく刻んだサブバッフルが売っていますのでこれは便利、と手間を金で買う事に全く躊躇はありませんでしたね。

購入したサブバッフル。今はこのタイプは売られていないかな?

サブバッフルはラワン合板の素っ気ないものなので、塗装をしましょう。ここで登場するのが以前2ウェイスピーカーを作った時に使った「メタル塗装キット」です。いや、実はこの時に初めて使ったんですけどね。時系列が逆になりました。「FF85K」はフレームがシルバーでもありますし、メタル風にしようと思ったわけです。本体もグレーだし、そんなに違和感はないはず。

まずはサブバッフルを雑にペーパー掛けします。角を丸めるのも「いかにも経年劣化」的にそれぞれを不均等に削ります。そして2種類のメタルペイントをラフにスポンジで塗っていきます。いかにも「古ぼけた金属板」みたいな感じを目指します。結果、まあまあいい感じの仕上がりになったかなと思います。

こんな感じにペーパー掛け、塗装を施しました。

いよいよ「FE88ES」とのお別れです。長い間ありがとう、と心からのお礼を言いながらユニットを外し、配線を切断しました。

やはりFE88ESの方がかなりマグネットが大きいですね。

そしてそのサブバッフルをフロントバッフルに接着します。ここは接着かネジ止めか迷いましたが、再び88ESを使う機会も無かろうと思い、接着を選びました。

そして「FF85K」を装着します。この中古ユニットの端子、前ユーザーさんは半田付けされていたようで少し変形していたのでファストン端子はあきらめ、直接半田付けしました。サブバッフルにネジ止めすると、うん、色合い的にはコーディネートできたのではないでしょうか。分厚い鉄板に貼り付けたような感じを出したかったのです。

FF85Kを半田付けします。
装着は成功です。サブバッフルも違和感なく…と思いたい。

さあ、音出しですね。CS放送のMTVにしてみるとちょうど「80年代特集」とな。これはいい。マイケルやヴァン・ヘイレンなど聴きつつチェックします。

メリハリあるサウンドはヴァン・ヘイレンにピッタリ!

いや、全く問題無いでしょう。いかに88ESが劣化してしまっていたかも分かってしまいました。バックロードとの相性も良く、気持ちの良い中低域が飛んできます。FFシリーズのユニットというのは、どうしても「高域がキラキラしすぎる」という傾向がある(現在のFF-WKシリーズ以前のタイプ)のでそれは少々心配な面ではありましたが、全く気にならない範囲でした。むしろ映像用途ではプラスに働くのでは?というのが感想です。

製作時の写真を使って、音道の様子を見てみましょう。
傾斜したリアバッフル側が、音に何らかの影響を与えているでしょうか?

このバックロードは限られた大きさの中で、できるだけ音道長を稼いだ設計ではありますが、それでも1.8mと2mには満たない物です。そして「D-10」あたりを参考にしたので、むしろ「FF85K」の方が合っているのかもしれません。確かにまだ「FE88ES」が元気な頃は時折「こんな小さなバックロードから!」と驚かされるような低音が出たりもしていました。流石にそれは85Kには望めないかな…という感触ではありますが、バランスは良いので結論としては想像以上に良かった、と胸を撫で下ろしたのでした。

聴感も良かったですが、周波数特性もまずまずではないですか?

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