80年代洋楽を思い出す(29)〜続・ブレイク後、次のアルバムは?

MUSIC
Exif_JPEG_PICTURE

※この記事にはプロモーションが含まれています。

前回に引き続き、「ブレイク後の次」のアルバムにスポットを当てていきたいと思いますよ。ランキングは米国ビルボードを参考にしています。

カーズ「ドア・トゥ・ドア」 

「ユー・マイト・シンク」や「ドライヴ」といったヒットを生んだアルバム「ハートビート・シティ」。その3年後「ドア・トゥ・ドア」は発表されました。この3年の間にベスト盤のリリース、リック・オケイセックやベンジャミン・オールのソロ活動があり、何だかフラグが立ってしまった感もありますがこのアルバムはセールス的には低迷しました。最高位26位と、そんなに悪くはなさそうなんですが、それまで4枚のアルバムをTOP10以内に送り込んでいましたからね。個人的には結構好きなんですよ、このアルバム。確かにインパクトの大きなナンバーは無いかもしれませんが、リック独特の声と歌い方(好きなんですよ、私)が冴えまくっていましたから。しかしこの後結局解散という事に…

ロバート・パーマー「ヘヴィ・ノヴァ」 

パワー・ステーションのヴォーカルからの同じ路線なサウンドでソロアルバム「リップタイド」が大ヒット、その次作もやはりその路線を選びました。結果は見事成功、全米13位となりました。全米2位のヒットとなったリードシングルの「この愛に全てを」、ビデオクリップまで同じ路線だったのは可笑しかったですね。

ポール・サイモン「リズム・オヴ・ザ・セインツ」 

個人的にも大好きな「グレイスランド」の次作は、90年にリリースされました。前作を踏襲したワールド・ミュージック路線とも言えますが、前作がアフリカだったのに対して、この作品はそれに加えてブラジルも取り入れました。「グレイスランド」にはセールス面では及ばなかったものの成功したアルバムと言えるでしょう。都会的なポールの歌声がワールドミュージックを別の次元に連れていってくれる、そんな感覚も味わえますね。音も良く、BGM的に聴いても心地よいアルバムです。

ブライアン・アダムス「イントゥ・ザ・ファイア」

「白いTシャツが似合う」ロックを代表するブライアン、大ヒット「レックレス」に続くこのアルバムはこの次の「ウェイキング・アップ・ザ・ネイバース」がこれまた大ヒットしたので、挟まれてしまって地味な存在になっているかもしれません。当時ブライアンの自宅スタジオで録音された事が話題になっていたことを思い出します。

ピーター・ガブリエル「Us 

「暗黒大王がメジャーシーンに躍り出た」的な文章を当時見た気がしましたが、とにかくアルバム「So」は大ヒットしましたね。私も大好きな作品でした。しかし次作となるとそこから6年後の92年のこのアルバムまで待つことになりました。そしてこの「Us」はピーターらしいと言えばらしいんですが、全体的には地味で内省的です。個人的にもあまり聴き返したりはしていなかったと思います。あらためて聴いてみるとやはり味わい深いものがありますね。セールス面では全米2位、と内容が充実している事、ピーターが「待たれていた」存在である事を教えてくれていますね。昨年も新作を発表して健在ぶりを証明しています。

デヴィッド・ボウイ「トゥナイト」

ボウイの場合は70年代からリアルタイムで聴いている音楽ファンと、私のように「レッツ・ダンス」で初めてボウイに触れた人とではおそらく印象が違うのでしょうね。とにかくその「レッツ・ダンス」の翌年、「トゥナイト」はリリースされました。路線としては前作と変わらない軽快でポップなもの、先行シングル「ブルージーン」は日本でもCMに起用されたこともあって一般にも広く浸透しました。

インエクセス「X」

87年の大ヒットアルバム「キック」から3年、90年に「X」はリリースされました。印象としては同じ路線で突っ走っていますね。「こんなにハーモニカがカッコよく使われるんだ」と唸った「スイサイド・ブロンド」など、これぞインエクセス!という曲で占められています。もしその「次」も大ヒットしていたら…と、これを書いている日がちょうどマイケル・ハッチェンスの命日だった事もあって、何だか感傷的になってしまいました。

イエス「ビッグ・ジェネレーター」

全米No.1シングル「ロンリー・ハート」を収録した大ヒットアルバム「90125(邦題「ロンリー・ハート」)」から4年後の97年にリリースされたアルバム、前作の路線を引き継いだこのアルバムは印象としては「まあまあ」のヒットだったように記憶しています。…なんだか言い方が悪かったですね。セールス面では全米15位(前作5位)、2曲のシングルヒットは30位、40位とその印象を裏付けるようなポジションだったのではないでしょうか。この後またメンバーの枝分かれなど色々ありますね。まあ、イエスというバンドの歴史はここでサクッと語れるものではないわけですが…。とりあえず、80年代のイエスはポップ寄りで大ヒットシングルを出したバンドで、そしてスティーヴ・ハウが不在、という特徴が挙げられますね。

どうしても現在でも有名なアルバムの「次」って今となっては取り上げられる事が少なくなるとは思いますが、今はサブスクで気軽に聴くことができるので便利ですよね。聴いてみてそのアーティストをより好きになるという事もあるかと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました