「リアム・ギャラガー&ジョン・スクワイア」、名盤です!

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何という嬉しいサプライズでしょう、リアム・ギャラガーがあのストーン・ローゼスのジョン・スクワイアとタッグを組んでアルバムをリリースするとは!

よく「リアムがストーン・ローゼスのヴォーカルだったら」などと妄想したりするでしょう(しません?)けれども、それに近い現実が目の前に立ち現れたのですよ。これが興奮せずにいられましょうか。元々ストーン・ローゼスの大ファンでミュージシャンになったリアム、ローゼスが無ければオアシスも無かったと言えるわけで、そういう経緯を知れば知るほど今回のコラボは胸熱ですね。

この情報をSNSで知った時、リリースがとにかく待ち遠しかったですね~。そして第一弾シングルとして届けられた「Just Another Rainbow」。まさに拍手喝采もの、2020年代の名曲がここに!と狂喜乱舞したくなる良曲でございます。

オープニングのギターからもう、「キタキター」となりますね。そしてリアムの力強い、いつもの声。このギターと声だけでしばらく続いても全く飽きません。あるのは高揚感。そしてリズム隊が始動して分厚い音像が現れるのです。ジョンのギターはサイケデリックに響き、リフはローゼスの「Waterfall」を思い起こさせてくれます。全体的にリバーブが厚く掛けられているところもローゼス的でしょうかね。リバーブの中からでもリアムの声はやっぱり存在感の塊ですね。

セカンドシングルの「Mars To Liverpool」は少しオアシスに寄せた曲調でしょうか。それでもサビになるとジョンの曲らしい幻想的な風景が広がります。二人の個性がちょうどよく混ぜ合わさって、1+1が10にも20にもなったような感がありますね。

そしてさらに、待ちに待ったフルアルバムが登場しました。タイトルも「LIAM GALLAGHER JOHN SPUIRE」と「双頭」であることを示していますね。全10曲、全てジョンの作曲です。

オープニングはミディアムナンバー「Raise Your Hands」。繰り返される「手を挙げよう」というフレーズはライブでも初っ端に演奏しそうな雰囲気を感じさせてくれます。

2曲目は「Mars To Liverpool」で、3曲目の「One Day At A Time」はローゼスの初期の名曲「Sally Cinnamon」を思わせるメランコリックな曲調ですが、リアムが歌うことでサビはかなりの盛り上がりを見せてくれます。

4曲目の「I’m A Wheel」はブルージーなナンバーで、ローゼスのセカンドアルバムを彷彿とさせます。不評と言われたセカンドでしたが、リアムのような張りのあるヴォーカルだったらあるいは…と思わせてくれました。

5曲目は「Just Another Rainbow」、アナログ盤ならA面ラストですね。サイケなギターでフェードアウトしていく様は、まさに満足してB面へと盤をひっくり返すのに相応しい曲ですね。

6曲目「Love You Forever」はこれまたジョンらしいグルーヴィなギターが冒頭から鳴り渡り、リバーブに包まれてもそこからはみ出してくるリアムのヴォーカルとのコラボが素晴らしい。

7曲目の「Make It Up You Go Along」は抒情的なナンバー。2分とちょっと、という小品とも言える曲ですがリアムがいつになく可愛く(笑)感じたりもします。

8曲目「You’re Not The Only One」はキーボードとギターの絡み合いが楽しい、ライブ映えしそうな曲。

9曲目「I’m So Bored」は一番オアシス的な曲でしょうか。ジョンが曲を書いているので、それでも何だかメランコリックに感じてしまいますけど。

ラストを飾るのは「Mother Nature’s Song」。アコースティックに近い、シンプルな演奏のナンバー。リアムの歌声と、ジョンのギターがいっそう際立ちます。まさに二人のコラボ、と再認識させてくれます。そして「あともう何曲か聴きたい…」と思わせて、アルバムは終わります。

いや~、ジョンも久しぶりの作曲、しかもリアムとの共演ということもあったのか「本領発揮」とも言える素晴らしい曲ばかりでした。ギターの演奏も「これぞジョン・スクワイア!」と拍手喝采を送りたくなる名演ばかり。そしてリアム。ジョンの曲らしく全体的にリバーブが掛けられていましたが、それもまた一興、とばかりに存在感はピカイチです。リアムはやっぱりリアムでした。

それにしても、ジョンが久しぶりに表舞台に姿を現してくれたのが嬉しかったですね。自分の中で彼のギタリストとしての存在感がより大きくなりました。あらためて、こんなにも心を揺さぶるギターを弾いてくれていたんだ、と。

また、これでリズム隊がレニとマニだったら、「Fool’s Gold」みたいな曲もアリだったのかなぁ、それをリアムはどう歌うんだろう…とか妄想を掻き立ててもくれます。聴き手の想像を掻き立ててくれるアルバムでもあるわけですね。

とにかく今、久しぶりに「名盤!」と呼べるアルバムに巡り合った感動があります。2020年代はストーンズの新作と、このアルバムが今のところ個人的フェイバリットですね~。この牙城を脅かす作品がこれからもたくさん出てほしいと願うばかりです。

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