現代においては、ヒットチャートで1位を獲ったとしてもあくまで「一つの売れた指針」みたいなものに過ぎないかもしれません。嗜好が多様化していますしね。しかし、80年代において「1位」というのは大変大きな勲章という意味合いが強かったことは間違いありません。特に日本では70年代後半からTV番組「ザ・ベストテン」などのヒットチャート番組の「チャート順位の入替り」に毎週一喜一憂していた層が一定数存在していた(私もそうです)影響は大きいと思われます。
それに対して、最高順位が2位というのは「惜しくも2位」とどうしても言われてしまうポジションではあります。そして語り継がれる事も少なくなります。タイミングによっては1位になれたかもしれないにもかかわらず、です。
そこで今回は、そんな「2位」にスポットを当ててみることにしました。ちなみに米国ビルボードのチャートを参考にします。
- Woman/John Lennon(’81)
遺作となったアルバム「Double Fantasy」から「Starting Over」が1位を取った後のセカンドシングルですね。ジョンの優しさが溢れるような名曲。 - Start Me Up/The Rolling Stones(’81)
ストーンズのライヴではよくオープニングとなる「盛り上げ」曲ですね。この曲以降、シングルチャートでは少々振るわなくなってしまったでしょうか… - Waiting for A Girl Like You/Foreigner(’81~’82)
2位と言えばこの曲、かもしれませんね。5週連続2位という偉業、1位と見なしてもいいんじゃないの?と言いたくもなります。 - Open Arms/Journey(’82)
この曲が最大ヒット、という事はジャーニーは1位は取ってなかったんだ…と気付きました。しかしこちらも6週連続、とフォリナーを抜きました。 - Rosanna/TOTO(’82)
何せこの次のシングル「Africa」は1位ですから、あらためてアルバム「TOTOⅣ」の凄さがわかりますね。強力2トップです。 - Do You Really Want To Hurt Me/Culture Club(’83)
カルチャー・クラブのアメリカ進出は成功したと言えますよね。ビデオクリップの影響も大きかった事でしょう。 - Making Love Out of Nothing At All/Air Supply(’83)
邦題「渚の誓い」。エア・サプライの曲では個人的には一番好きです。 - Say It Isn’t So/Hall & Oats(’83~’84)
どれだけヒットを飛ばしていたんだろう、ホール&オーツのベスト盤収録の新曲でした。 - 99 Luftballons/Nena(’84)
あれ、2位だったんですね~。以前ブログで「1位」と書いてしまっていたではないですか。まずい。訂正しておきます。大変申し訳ございませんでした。多くの国で1位は獲得していたようではあります。 - Dancing In The Dark/Bruce Springsteen(’84)
当時2位まで行って「惜しかった…」と悔しがった記憶があります。アルバム「Born In The USA」からのファーストシングル。 - The Heat Is On, You Belong To The City/Glenn Frey(’85)
2曲同時に紹介ですが、前者は映画「ビバリーヒルズ・コップ」挿入歌、後者はTVドラマ「マイアミ・バイス」の挿入歌と、大活躍でした。 - Party All The Time/Eddie Murphy(’85)
その「ビバリーヒルズ・コップ」の主役を務めたエディー・マーフィー、曲も出してヒットしていました。 - Burning Heart/Surviver(’86)
映画「ロッキー4」主題歌ですね。「3」のテーマだった「Eye of The Tiger」は1位でした。 - Danger Zone/Kenny Loggins(’86)
映画「トップ・ガン」主題歌ですね。これも2位でしたか、もう当たり前のように1位を取っていたと思っていましたわ。 - Don’t Forget Me/Glass Tiger(’86)
カナダ出身のロックバンド、この曲はブライアン・アダムスがコーラスで参加していましたね。あらためて、いい曲です。 - Everybody Have Fun Tonight/Wang Chung(’86)
ああ、いましたね。「ワン・チャン」というチャーミングな名前のバンド。 - C’est La Vie/Robbie Nevil(’87)
ああ、「セ・ラ・ヴィ」!懐かしいですね。 - Keep Your Hands To Yourself/Georgia Satellites(’87)
以前も取り上げましたが、この時代に逆張りとも言えるオールドスタイルは逆に新鮮でした。 - Don’t Dream It’s Over/Crowded House(’87)
クラウデッド・ハウス、良いバンドですね。 - U Got The Look/Prince Feat. Sheena Easton(’87)
この曲も、収録アルバムも大好きですね~。くぅ~、2位だったか。 - Devil Inside/INXS(’88)
No.1ヒットとなった「Need You Tonight」に続く第2弾シングルでしたね。これも劣らぬいい曲。 - Hands To Heaven/Breathe(’88)
- Shattered Dreams/Johnny Hates Jazz(’88)
これらも、「ああ、あったな~」と思い出しますね。 - I Don’t Wanna Go On With You Like That/Elton John(’88)
80年代のエルトン・ジョンの中では一番好きな曲です。 - Simply Irresistible/Robert Palmer(’88)
前作が爆発的ヒットとなったロバート・パーマーでしたが、その次のアルバム第一弾シングルは惜しくも2位でした。 - The Lover In Me/Sheena Easton(’89)
この曲が最後くらいですかね、ヒットしたのは。シーナ・イーストン、洋楽聴き始めで「テレフォン」聴いて一気にハマりました。 - Girl You Know It’s True/Milli Vanilli(’89)
実はゴーストシンガーが歌っていた、というダンスユニット。それでグラミーも剥奪されちゃったんですね。 - On Our Own/Bobby Brown(’89)
日本では「ボビ男」という当時のチャラい男子を表す流行語が生まれたくらい、影響力が大きかったですね。 - Love Song/The Cure(’89)
やったー、キュアーがアメリカで2位取っちゃった~と喜んだものですわ。 - Sowing The Seeds of Love/Tears For Fears(’89)
このバンドの中では一番好きな曲ですが、2位だったんですね~。ビートルズ風味がナイス。
あまりにたくさん印象的な曲があったので、駆け足での振り返りになりましたが、やっぱり80年代は名曲の宝庫であったことも確認できました。冒頭で「語り継がれる事も少なく」なんて書きましたが、そんな事は全く無い有名曲が目白押しでしたね。やってみるとあらためて勉強にもなる、自分でも楽しいピックアップでした。
最後に、コメントはしませんでしたが何曲か列挙しておきます。これで何か当時を思い出してみたりするのも、一興ですね~。
- Ride Like The Wind/Chirstopher Cross(’80)
- Just The Two of Us/Grover Washington Jr. with Bill Withers(’81)
- All Those Years Ago/George Harrison(’81)
- The Girl Is Mine/Michael Jackson & Paul McCartney(’83)
- Girls Just Want To Have Fun/Cyndi Lauper(’84)
- Purple Rain/Prince(’84)
- The Wild Boys/Duran Duran(’85)
- Easy Lover/Philip Bailey with Phil Collins(’85)
- R.O.C.K. in The USA/John Cougar Mellencamp(’86)
- Somewhere Out There/Linda Ronstadt & James Ingram(’87)
- Is This Love/Whitesnake(’87)
- Hazy Shade of Winter/Bangles(’88)
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