タイトルは分からないけれども、聴けば「ああ、これね!」と多くの方が思わず手を打つ(打たないか)名曲でしょう、「Take Five」。その昔、栄養ドリンクのCMで流れてからは本当にお茶の間(古いよ)でも知られるジャズの定番曲となりました。それからも何度かCMで使われるのはやはり「あの」サックスの音色が親しみやすいからではないでしょうか。
ところで、サックスを吹いているのはデイヴさんではありません。ポール・デズモンドというアルト・サックス奏者なのです(この曲の作曲者ではあります)。そんなわけで、メンバーの紹介をしましょうか。
- デイヴ・ブルーベック(p)
- ポール・デズモンド(as)
- ユージン・ライト(b)
- ジョー・モレロ(dr)
カルテット、ですから4人ですね。リーダーであるデイヴさんはピアニストなのです。この代表曲「Take Five」では延々と同じようなフレーズを繰り返していますね。これが何だかカッコよく、結構クセになったりします。また、通常ジャズは4拍子で演るところを「5拍子」で演奏したところも当時としては画期的だったんですね。だからこのタイトルなわけです。
それにしても、ポール・デズモンドの吹くサックスは本当に暖かみがあると言いますか、スゥ〜と心に染み渡るような音色を持っていますね。これがこの曲の人気の要因でしょうね。癒される効果も高そうです。だから栄養ドリンクのCMになったわけでしょうね。
もう一つ、聞きどころがあります。そしてCMではさすがに流れませんが、曲が進んでいくと先程のデイブのピアノフレーズと共に少々長めのドラムソロがあるんですね。これがまた、素晴らしく良いんですよ〜。まるで一つの独立した曲のようにも聞こえるんです。良いオーディオで、ちょっとボリュームを上げて聴いて欲しいドラムですね。腹にガツンと、「来ます」よ。
アルバムは全7曲です。(最近はボーナストラックも入っているのもありますが)
SideA
- Blue Rondo à la Turk
- Strange Meadow Lark
- Take Five
SideB
- Three to Get Ready
- Kathy’s Waltz
- Everybody’s Jumpin’
- Pick Up Sticks
A面一曲目(邦題:トルコ風ブルー・ロンド)も好きですね〜。8分の9拍子という独特のリズムが良い意味で「ヘン」で、これまた聴いているとクセになるものを持っていると感じます。
「Take Five」はポール・デズモンド作曲ですが、他は全てデイヴ・ブルーベック作曲です。なので、アルバムを聴いてみると随分異なる印象を受けるかもしれませんね。でも意外に、デイヴさんのちょっと変わった世界にハマってしまうかもしれない、強烈な魅力を持っていると思いますよ。
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