ジャズ名盤を巡る旅(5)〜「プリーズ・リクエスト」オスカー・ピーターソン・トリオ(’64)

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ジャズは気軽に楽しんだって良い。

当たり前のように思うんですが、何だか肩肘張ってシリアスに聴きたい方も少なからずいらっしゃいますね。ジャズという音楽はそうさせる「何か」があるのかもしれません。私自身もそのように聴きたい時はある…のかな。自分ではよく分かりませんね。オーディオで「オト」を中心に聴いたりすることも多いので、それも人によってはあまり良く思わないでしょうかね。

何の話かよく分からなくなってきましたが、今回ご紹介するアルバムは「とにかく気軽に楽しく」聴くジャズの代表とも言える名盤です。

リーダーのオスカー・ピーターソン「超絶技巧」系のピアニストで、演奏は素人の私が聴いても「上手いな〜」と唸ってしまうスピードで弾きます。それでいて「スイングする」ので、聴いている方は自然に体が動いたり、ノってしまうんですね。ジャケットの写真でも大柄な男性がピアノの前で良い笑顔で写っています。何だか楽しそうですよね。このジャケ写に引っ張られる面もありますが、内容もやっぱりシンプルに楽しいものです。

「次は何がいいかな?」と言っているようで、いい雰囲気のジャケですよね〜
この「Verve」レーベルのロゴも好きです。

トリオなのでメンバーは3人です。

  • オスカー・ピーターソン(p)
  • レイ・ブラウン(b)
  • エド・シグペン(dr)

ベースのレイ・ブラウンも有名なベーシストですね。いかにも「縁の下の力持ち」というタイプで主役を引き立てます。しかし時折気の利いたソロをしてくれて、それがまた良いんですね〜。

さてこのアルバム、タイトル通り「リクエストあったら演るよ?」という軽いノリで「コルコバード」や「酒バラ」といったスタンダードナンバーを、それほど捻ったり長いアドリブは付け加えずに演奏していきます。まさに「たまたまカフェに入ったら、ピーターソンのトリオが演奏してました」的な感じで楽しめるのです。ピーターソンの跳ねるような、そして「速弾き」とも言えるスピーディーな打鍵を思いっきり堪能できるのです。何というか「間を生かした」系の演奏も良いですけど、こういった「間を埋めまくる」ような演奏も良いですよね。

曲目は以下の通りです。

SideA

  1. Corcovado (Quiet Nights Of Quiet Stars)
  2. The Days Of Wine And Roses
  3. My One And Only Love
  4. People
  5. Have You Met Miss Jones?

SideB

  1. You Look Good To Me
  2. The Girl From Ipanema
  3. D & E
  4. Time & Again
  5. Goodbye, J.D.

オーディオマニアの方でしたら、B面からレコードをかける(デジタルなら6曲目)かもしれませんね。この1曲目、レイ・ブラウンの弾くアルコ(弓弾き)からのベースソロ。そして弾きながらつぶやく(歌っている?)ブラウンの小さな声を拾えるか?というマニアならでは遊びも出来ます。この曲の次が「イパネマの娘」というのもまた、イイですね〜。転がるようなピーターソンの打鍵が何か輝いて見えるようです。

このアルバムからジャズに入るのも良いですね。何といっても分かりやすい。そしてそれだけでは終わらず、いろいろな深堀りも出来るので1枚で何度も美味しい、だから名盤なんですよね。

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