映画「BLUE GIANT」観てきましたよ。
気にはなっていたものの、漫画原作を読んでいない事もあって二の足を踏んでいましたが、妻が観に行きたいという追い風もあって即決です(笑)。
9:20上演でしたがイオン併設シネコンが開場するのが午前9時。何だかバタバタと入ります。予約しておいて良かった。
以降、ネタバレにならないように感想ですが、いや〜良かったですね。「音楽のパワー」という何かを感じさせてくれる、JAZZファンのみならず、全ての音楽ファンにぜひ観て欲しい映画だったと力強く言える作品でした。
主人公でテナーサックスを吹く「大」が「世界一のプレーヤーになる」という確信、そしてそれに見合った実力を発揮していくという物語は観ていて気持ちが良いし、大らかな性格の大と実力はあるが嫌味な性格のピアニスト「雪祈」というキャラクターの対比も面白い。互いに衰退していくジャンルでもあるジャズの将来というものを真剣に考え、性格の違いから当然意見をぶつけながらも前に進んでいく姿も感動的なのです。
この二人にドラマーとして加わる初心者で「大」の友人「玉田」がまた、何だか自分のようなプレー未経験な一般人にとっての代弁者のようにも思えました。真剣に打ち込めるものに出会った喜び、容赦ない雪祈からの叱咤、そこからの血の滲むような努力、そしてその甲斐あってメンバーとして認められた喜び、一番感情移入できるキャラクターなのではないでしょうか。その成長を見守るのもまた楽しみの一つだったりしますね。
何といっても、圧巻の演奏シーン。漫画が原作で当然そこには音は無いのです。しかし、映画であるからには実際に音が出てくるわけで、これは生半可なものでは興が削がれてしまいます。そこで音楽を担当したのが、あの上原ひろみさんですね。さすが、説得力があるという以上の超絶に素晴らしい音を作ってくれました。雪祈の弾くピアノも上原さんが担当しています。それもあって、アニメーションとは思えないリアリティ…否、アニメだからこその迫力の演奏を堪能することができました。
難を言えば、3DCGの箇所がちょっと辛いかな…といったところでしょうか。ストーリー展開も、原作未読の私から見ても少々駆け足だったな、という印象は持ちました。これは逆に原作を読んでみよう、という気にさせられますね。それ程、内容もキャラクターも魅力的です。
サウンドトラックも上原ひろみ名義で出ています。やっぱり、3人のバンド「JASS」による演奏がイイですね〜。ベースレスのテナー、ピアノ、ドラムスという編成なので少し低音不足かなとも思ったりしますが、盛り上がるところで3人がそれを補って余りある分厚く熱い演奏を繰り広げてくれるので、納得させられます。サントラも必聴ですね〜。
そういうわけで、映画館は久しぶりでしたが、大いなる感動を得られて非常に良かったです。テナーの熱いブロウって、単純に心が躍りますね。まずは原作も読まねば!
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