黄金週間が終わった直後の日曜日、三重県は亀山市に日帰りドライブすることになりました。
目的はロウソクで有名な「カメヤマローソク」のショップが凄いらしいという情報を細君から聞き、行ってみようとなったわけです。それならば、と亀山では有名なB級グルメ「味噌焼きうどん」も食べようか、そして当然コーヒー豆も買って帰ろうか、となるわけです。
鈴鹿インターで降りてしばらく国道306号の川沿いを走って市街地に入ると、右手側に「カメヤマローソク」の看板が出ておりました。着きました。

モダンな建物です。総称は「カメヤマローソクタウン」と言いますね。「ローソクタウンストア」「灯(あかり)ミュージアム」「ワークショップ」「工場見学」という内容になっています。工場見学は平日のみなので出来ませんでしたが、灯ミュージアムで幻想的なキャンドルの灯に癒されました。ワークショップも大勢の方が参加していました。様々なタイプのキャンドルを制作することができます。ショップもぐるりと見まわし、変わり種のロウソクやランタンなど関連商品の数々に圧倒されましたね。



さてお昼前になりましたので「味噌焼きうどん」を食べなくちゃ。調べていた中で日曜定休のお店が多い中、目指したのが「亀とん食堂」です。亀山駅近くの県道沿いにありました。店主の個性が強いお店で、なかなかに毒舌。私は楽しんでそのトークを聞いていました。どちらかと言えば焼肉屋で、肉も良いものを使っているのでいわゆる「B級グルメ」を期待すると少々値段は張るかもしれませんが、ホルモン最高でした。

お口直しに亀山駅前のバームクーヘンのお店「瑞宝軒」でソフトクリームを。せっかくなのでバームクーヘン入りにしました。旨し!駅前はかなり再開発が進んでおり、モダンな図書館などずいぶん近代的になっていました。後でストリートビューで見てみると、5年前との違いに驚きました。


さていよいよコーヒーですね。亀山市に来ておきながらなんですが、目指すのは津市になります。津市とは言っても亀山に隣接する「芸濃町」という町です。20年ほど前に市町村合併で津市に併合されたわけですね。亀山駅前から車で20分ほどで行けそうです。ただ市街地ではなく山道に入るようなので迷いそう…
行ってみると県道から山の中へ入っていく分かれ道のところに看板が立っていたので安心して向かうことができました。「Mirai Seeds Specialty Coffees」到着です。かなり大きな建物ですね〜。入ってみると広いスペースもあって、「何だろう、ここは?」という不思議な気分になりますが案内に従って奥に進んでいくと試飲コーナーとカウンター席が設置されていました。

なるほど、これは面白いですね。9種類もの中から自由に選んで飲めますし、豆も買うことができるわけですね。そしてこちらはブラジルの「グアリロバ農園」代理店という事で、産地限定ではありますが数多くの種類を展開しているんですね。通常ブラジルのコーヒーというと「中庸」「バランスの良さ」「ナッツの香ばしさ」というイメージがありますが、それに留まらないバリエーションを有していることがこの試飲コーナーから窺い知ることができます。アナエロビックや、ファーメンテーションといった最近流行っているものも選ぶことができますし、独自のブレンドもあります。それにしても産地さらに農園限定でもこれだけ楽しめるんですね。素晴らしい。

全種類少しずつ試飲しつつ、どれにしようか迷うのも大変楽しいものですね。迷った末私は「ピンクブルボン ナチュラルファーメンテーション」にしました。ファーメンテーションを飲んだことがなかったですし、試飲してみて思ったより癖が少ないと感じたからでもあります。細君は「コールドサマー(イエローカトゥアイ アナエロビック・ブラックハニー)」を選びました。私もこれは迷いましたね。以前はアナエロビックというと発酵臭のキツいものもあったりしましたが、これはバランス良くまとめられている印象です。




そんなわけで、買っていく豆は後者の「コールドサマー」にしました。そしてパンチがありつつも爽やかな酸味のピンクブルボンを飲みつつ、店内をあらためて見回すとコーヒー関連のグッズが飾られている棚が見えました。近づいてみるとなかなか興味深いものがありました。中でも「ああ、ここは生豆問屋さんなんだな」と認識させるように有名珈琲豆焙煎店のパッケージがずらりと並べられていました。


これで今回の亀山(ちょっと津)紀行は終了。ゆっくり帰途に着きました。コーヒーはペーパーカップでの提供だったので、少し残してクルマの中で飲みつつ…
さあ、買ってきたコーヒー豆ですね。「コールドサマー」は開封すると中煎りでPOPの記載通りシティローストですね。ナッティな香りが心地よいです。この煎り具合なら、と今回はクリスタルドリッパーで淹れてみました。


実食!です。ブラジルらしい苦味、酸味、そして甘みがバランス良く口の中に広がります。特に甘みが際立ちますね。ブラックハニーという事もあるのでしょうかね。酸味もブラジルにしては爽やかなものを感じました。アナエロビックにしてハニー製法。工夫に工夫を重ねた結果が出ているような印象を持ちましたね。そして後味が少しピリッとスパイシーなんですね。写真に撮ったPOPの説明文を見ると実際その通りでした。いやあ、ブラジルという国名だけでは測れない、いろいろなコーヒーがあるものですね。勉強になりました。
今度はドリッパーを替えてみましょう。また思いついたのがCAFEC「DEEP27」です。自分としては深煎りに向く印象のあるこのドリッパー、しかし中煎りながらこのテイストに合うような気がしたんですね。
見事狙いは当たりました。一口飲んでみて、「チョコレートだ!」と口走ってしまうくらいカカオ感が際立ったんですね。ハイカカオのチョコレートのような芳醇な質感、私の好きなチョコレート「カレドショコラ」を想起させてくれる、少しワイン風味を効かせたカカオ70%的な深い味わい。これは良いコーヒーに出逢えました。
今回も美味しい体験が出来ました。確かに今は通販でいくらでもコーヒー豆を買える時代ではありますが、きっかけだったり思い出だったり、そうした付加価値もコーヒーを美味しくさせてくれるんですよね。

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