80年代洋楽を思い出す(10)〜レジェンドの80年代

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ジョン・レノンが凶弾に倒れたのも、レッド・ツェッペリンがジョン・ボーナムの急逝により解散したのも…まさに1980年。

特に因縁めいたものは無いはずですが、こうして振り返ってみると80年代はロック界にとってあまり縁起の良くない幕開けではありますよね。

そうした中、60〜70年代から活躍してきたベテランアーティスト達はこの80年代をいかにサヴァイヴしてきたのか。それをお話ししていきましょう。

ローリング・ストーンズ

まずはストーンズ。アルバムとしては「エモーショナル・レスキュー」「刺青の男」「アンダーカバー」「ダーティ・ワーク」「スティール・ホイールズ」と、5枚もリリースしているのでこれだけ見ると順調にも見えます。が、しかし。「アンダーカバー」が不評だった後、ミックとキースの不仲がクロースアップされます。そんな中ミックのソロアルバムのリリース、「ダーティ・ワーク」でのキース色の強さなどハラハラさせられました。そしてキースのソロ作がストーンズらしさ全開で「ミック脱退か」などと邪推したりしたものです。しかし89年の「スティール・ホイールズ」で不仲解消、来日公演も実現してくれました。なかなか激動の80年代だったというわけですね。

エアロスミス

かなりのセールス不振に陥っていましたが、そこからランDMCとコラボした「Walk This Way」での華々しい復活を果たします。それが足がかりとなって「パーマネント・ヴァケーション」「パンプ」というヒットアルバムをリリースしました。70年代は良い意味でのB級エッセンスを持ち合わせるアーシーなハードロックバンドでしたが、復活後は王道アメリカンハードロックバンドとして君臨することになりました。

クイーン

「ザ・ゲーム」で初めてシンセを導入。「ホット・スペース」で少し躓くも、大ヒットした「Radio Ga Ga」を含む「ザ・ワークス」ですぐに復活しました。有名な「ライヴエイド」にも出演しました。この辺りは映画「ボヘミアン・ラプソディ」でも描かれていますね。つまりは、その栄光の裏ではヒタヒタと、フレディの死が近づいていたのです…

エリック・クラプトン

80年代前半はアルコール依存症治療、そこからの復活でした。その後、フィル・コリンズをプロデューサーに起用して「ビハインド・ザ・サン」「オーガスト」をリリースします。前者アルバムからの「Forever Man」はポップながら良い曲だと思います。そして89年の「ジャーニーマン」でポップな面とブルージーな面を打ち出してヒットしました。ここから現在にもつながる「クラプトン像」が形成され、90年代の「アンプラグド」で大きく花開くわけですね。「Bad Love」は日本でもクルマのCMで流れました。

ジェフ・ベック

70年代後半の「ブロウ・バイ・ブロウ」「ワイアード」というフュージョン期の大傑作を経て、85年にリリースした「フラッシュ」は一転して久し振りにヴォーカル入りのアルバムになりました。特にロッド・スチュワートとこれまた久し振りに共演を果たした「Peaple Get Ready」が話題になりましたね。これ本当に名演だと思います。そして89年にまたまた一転して硬派なこれぞロック・インスト!なアルバム「ギター・ショップ」が届けられ、ここからオリジナルアルバムは10年の間途絶えてしまいます。(最後に、冥福をお祈りいたします。)

ボブ・ディラン

80年代もセールスに浮き沈みはあるものの、多くのアルバムを発表しています。何といっても「We Are The World」で重要なパートを任されていた事でも、その重鎮ぶりが窺い知れますね。そして覆面?バンド、トラベリング・ウィルベリーズへの参加もありました。そう言えばグレイトフル・デッドとのライヴ盤もありました。というわけで大きなシングルヒットは無かったものの、活躍の場所は多かったと言えますね。個人的に印象的なアルバムは「インフィデル」「オー・マーシー」でしょうか。

ポール・マッカートニー

最後はポールですね。盛り沢山なので簡潔に行きますよ。それまでのウィングスから離れてソロで「マッカートニーⅡ」のヒット、ジョンの死、スティーヴィー・ワンダーとのデュエット「Ebony And Ivory」、マイケル・ジャクソンとのデュエット「Say Say Say」「Girl Is Mine」、シングル「No More Lonely Night」のヒット、アルバム「プレス・トゥ・プレイ」の不評、一転して次作「フラワーズ・イン・ザ・ダート」のヒット。そこからのエルヴィス・コステロとの共作シングル「My Brave Face」は80年代のポールでは一番好きな曲です。

こうして見ると現在レジェンド的な存在である方々もかなり物語があると言いましょうか、安泰ではなかった80年代であったと言えますね。月並みな言い方ですが、だからこそ今の地位があるわけですかね。

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