80年代洋楽を思い出す(34)〜ロッド・スチュワートの80年代

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なぜこの「80年代シリーズ」にロッド個人を挙げるのか。何せ60年代から現在に至るまで活躍している大物です。スーパースターという懐かしい言葉がぴったりの人です。この「スーパースター」イメージも70年代に確立されたものと言えますね。「セイリング」や「アイム・セクシー」がまず思い浮かぶ方も多い事でしょう。これらは70年代の曲ですね。しかし「敢えての」80年代ロッドに焦点を当ててみたいと思います。

それは、80年代には6枚ものアルバムをリリースしているんですね。あらためてここに驚きを感じたんです。確かにそのうち3枚は自分にとってリアルタイムではないということもありますけど、素直に凄いことだと感心します。さらに89年にベスト盤も発表しています。

さらにシングルは米国トップ20以内に13曲も送り込んでいました。普通にヒットメーカーですよね。つまり80年代だけでもグレイテスト・ヒッツのアルバムが作れてしまう事になります。これはもう、取り上げないわけにはいかないではないですか。

まさにスーパースター!

もう一つの理由としては、これは大変申し訳の無い個人的な話なのですが、そんな偉大なレジェンドであるロッドなんですが何故か「忘れがち」なことなんです。拙ブログでも「レジェンドの80年代」と題した文章を書きましたが、ロッドは抜け落ちていました。当然入れて然るべき存在であるというのに。また、この前「80年代ヒットソング」のランキングを考えていた時にも候補から拾い上げるのを忘れていて、危うく一曲もランキングさせずに終えてしまうところでした。本当にごめんなさい、と言いたいですね。お詫びの意味も込めて、単独で特集いたします。

まあ、グダグダとした前置きはさておいて、あらためて80年代のロッドを振り返っていきましょうか。

  • 「フーリッシュ・ビヘイヴィア」(’80) 
  • 「トゥナイト・アイム・ユアーズ」(’81)
  • 「ボディ・ウィッシーズ」(’83)
  • 「カモフラージュ」(’84)
  • 「ロッド・スチュワート」(’86)
  • 「アウト・オブ・オーダー」(’88)
  • 「ベスト・オブ・ロッド・スチュワート」(’89)

何という多作。どのアルバムからもヒット曲を出しているのも特筆すべきことですね。基本的には音楽性は変えず、前半は80年代らしくシンセを使った曲も目立ちはしますが(特に「カモフラージュ」)、個人的には気になるほどではありません。ロッドが歌いさえすればOK、曲に魔法が吹き込まれたように生き生きとしてくるようなんですね。この中でおすすめ、と問われればベスト盤を除けば「アウト・オブ・オーダー」になるでしょうか。80年代も終盤に差し掛かり、「正統派ロックヴォーカリスト」としてのロッドが分かりやすくパワー・ステーション的なサウンドで展開されます。ヒットシングルも4曲と充実した内容ですし、さらにオーティス・レディングのカバー「トライ・ア・リトル・テンダネス」もさすがの泣けるヴォーカルが光ります。

続いて、シングルの代表曲を挙げていきますね。

トップ20以内に入ったシングルをピックアップしました。「燃えろ青春」は原題が「Young Turks」、「おまえにヒート・アップ」は「Infatuation」(MVにはジェフ・ベックも出ています!)です。いやあ、ロッドらしい邦題をつけたものですね。最高位は「ダウンタウン・トレイン」の3位(米国)でトム・ウェイツのカバーですが、ロッドが「ヴォーカリスト」であることを再認識させられる名曲です。これをベスト盤にさらりと入れられるのが面目躍如と言えましょう。また、アメリカでは何故かあまりヒットしていません(83位)が、イギリスで2位を獲った「エヴリ・ビート・オブ・マイ・ハート」も良いバラードですね。

ロッドのハスキーヴォイスと哀愁の籠った、何だかグッと来る歌い方って唯一無二ですよね。何を歌っても「ロッド・スチュワート」になると言いましょうか。今年(2025年)80歳になったロッド、相変わらずカッコいいですね。ジャズを歌ってもサマになるようになって、さらに幅が広がりました。ストーンズ同様、今後も活躍してほしいアーティストの一人です。

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