バブル景気が始まったと言われる1987年、国鉄が分割民営化でJRが誕生したり、大ヒットした俵万智「サラダ記念日」や村上春樹の「ノルウェイの森」が出版されたのもこの年でした。マイケル・ジャクソンが来日もしたんですね。
そんな1987年、全米年間チャートはどんな感じだったのでしょうか(Billboardより)
- Walk Like A Egyptian / The Bangles
- Alone / Heart
- Shake You Down / Gregory Abbott
- I Wanna Dance With Somebody / Whitney Houston
- Nothing’s Gonna Stop Us Now / Starship
- C’est La Vie / Robbie Nevil
- Here I Go Again / Whitesnake
- The Way It Is / Bruce Hornsby and The Range
- Shakedown / Bob Seger
- Livin’ On A Prayer / Bon Jovi

1位は確かに流行りましたね~、バングルズ「エジプシャン」。MVでも流れたダンスも印象的でした。
2位のハートも大ヒットでした。堂々の王道バラードで、ロックバンドのハートが歌うのはどうかとも個人的には思いましたが、とにかくヒットしましたね。
3位のグレゴリー・エイボット、年間3位まで行きましたか。滑らかで美しい歌声ですね。
4位にホイットニーの大ヒット・ダンスナンバー「素敵なサムバディ」。バラードではなくこういう曲で上位を取れるのがホイットニーの強みでもありますね。
5位のスターシップ「愛は止まらない」。キャッチーなポップ/ロックバンドとしてのイメージが出来上がりました。
6位のロビー・ネヴィル。一発屋的な印象もありますが、ソングライターなど裏方としての実績はかなりある方なんです。
7位に来ました、ホワイトスネイク。アメリカでは初の大ヒット曲ですね。D・カヴァーデイルの歌声って、「漢」感があってカッコいいですわ~。
8位には個人的この年イチオシのブルース・ホーンズビー&レインジ。ピアノの演奏がとにかくイイ!フレーズをついつい鼻歌で再生してしまいます。

9位のボブ・シーガーは映画「ビバリーヒルズ・コップ2」のサントラより。ボブ初の全米No.1ですが、彼のバンド(The Silver Bullet Band)演奏ではないのが少し残念…。当時らしいシンセが唸る曲です。
10位はボン・ジョヴィを代表する曲とも言える「リヴィン・オン・ア・プレイヤー」。みんなに愛される、みんなで歌えるロックの定番曲として定着した感がありますね。
11位以下で個人的に注目したのは15位と23位にU2「With Or Without You」「終わりなき旅」、19位にビリー・アイドル「モニー・モニー」、25位にデュラン・デュラン「ノートリアス」、35位にジョージア・サテライツ「キープ・ユア・ハンズ」、38位にプリンス「U Got the Look」がランクインしていました。遂にU2がアルバム「ヨシュア・トゥリー」と共にブレイクを果たした年だったわけですね。
続いてイギリスの方も見てみましょう。
- Never Gonna Give You Up / Rick Astley
- Nothing’s Gonna Stop Us Now / Starship
- China in Your Hands / T’Pau
- I Wanna Dance With Somebody / Whitney Houston
- You Win Again / Bee Gees
- Respetable / Mel & Kim
- Pump Up The Volume / M/A/R/R/S
- Can’t Be With You Tonight / Judy Boucher
- It’s A Sin / Pet Shop Boys
- La Isla Bonita / Madonna
1位にリック・アストリーが来ましたね。プロデューサーチーム「SAW」が手掛けた、まさに当時のサウンドの申し子、と言えるでしょうね。今やネットミームとしても有名かもしれませんが…。
2位のスターシップ、4位のホイットニーとアメリカとあまり変わらない大ヒットぶりだったことが窺えますね。
3位のトゥパウ、今思えば当時としては「新しい」ですね。生楽器とシンセをうまく融合させたサウンドで、90年代的とも言えます。
5位のビー・ジーズはアメリカではあまりヒットになりませんでした(最高75位)が、イギリスでは8年ぶりの1位を獲得しました。
6位は姉妹ポップ・デュオ。ここにも「SAW」プロデュースのサウンドでヒットしました。
7位のM/A/R/R/S、これは当時私も「カッコいいサウンド!」とお気に入りでした。今聴いても古さを感じさせなくてイイですね。ハウス、テクノ、ひいてはEDMのハシリではないでしょうか。
8位のジュディ・ブッチャー、こちらは知りませんでしたがレゲエシンガーでした。聴いてみるとゆったりとしたレゲエのリズムが心地よい曲ですね。
9位のペット・ショップ・ボーイズ、セカンドアルバムからの大ヒットですね。やっぱりシンプルだけどゴージャスに聞こえるサウンドは唯一無二とも言えますね。
10位のマドンナ、鉄板のヒット間違いなしという盤石なポップスですね。
「SAW(ストック・エイトケン・ウォーターマン)」のサウンドが勢力を増してきたり、ペットショップボーイズやM/A/R/R/Sなど、デジタルなサウンドも使い方がどんどん洗練されてきたように感じます。
また、この年にリリースされたアルバムはどうだったかと言うと…
- U2「ヨシュア・トゥリー」
- R.E.M.「ドキュメント」
- ガンズ&ローゼス「アペタイト・フォー・ディストラクション」
- ジョージ・マイケル「FAITH」
- INXS「Kick」
- キュアー「キスミー・キスミー・キスミー」
- ミッドナイト・オイル「ディーゼル・アンド・ダスト」

U2の出世作にして大名盤、シングルの方でも取り上げましたけど、やっぱりここでも挙げたいですね。そして当時大学生だった私が「これはいい!」と飛びついたR.E.M.の最後のインディーズ盤。ガンズはリリースはこの年ですが、売れてくるのは翌年以降ですね。キュアーのこのアルバムも好きですね~。多分この時代だからラジオで知ったんでしょうけど、こういうヒットチャートにあまり絡んでこない(この時点では)バンドを知ることができたのは大きいなあ、などと感慨深かったりします。

この1987年、ダンス系と言いますか、ディスコとは違った現在に繋がるサウンドが垣間見える年だったように思います。そんな中、ボン・ジョヴィが大ヒットして今後のハードロック大ヒット化も予感させてくれます。いよいよ80年代も「後半」らしくなってきました。




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