果たして、コーヒーフィルターで味は変わるのか。フィルター、ペーパー、濾紙など呼び方は色々ありますが、確かにコーヒー豆がお湯を注がれて抽出される事に関しては最重要なものではありますよね。イメージ的には厚さだけでも違ってきそうだな…くらいには思います。
そんな自分はフィルターに関して拘っていないのか、と言われるとそうでもないんですね。三洋産業さんの「CAFEC アバカフィルター」を好んで使っています。最初に使ってみた時に「お、これは良いのでは?」と感じたんですね。いつものコーヒーが美味しい!素直にそう思ったわけです。まあ、シビアに比較したわけではないですけどね。
そのCAFECから「アバカフィルタープラス」が昨年出ましたね。私も秋に行った「YouTuber CoffeeFes in 大阪」で40枚入りのものを頂きました。せっかくなので、試してみることにしました。
取り出してみると、手触りがかなり違います。「プラス」の方は柔らかな触感なんですね。比較すると、これまでのアバカはどちらかというとザラリとした触感でした。
見た目もずいぶん違います。従来からのアバカの方が目が粗いと言いますか、ペーパーに刻まれている襞が大きく不均等な模様になっています。それに対して「プラス」の方は細かい模様が均等に施されているように見えますね。ちなみにCAFECフィルターの特徴として、裏表両方にその立体的な襞は刻まれています。これは共通していますね。つまりこの襞の違いが抽出の流れにどのような影響を与えているのか、という事になりますね。
CAFECのWebサイトでは、「プラスフィルターはプロ仕様」と謳っています。「抽出スピードを上げる事により、腕で抽出をコントロールしやすい」とも記されています。やはり落ちるのが速いペーパーのようですね。
同じコーヒーを淹れて、違いを確かめてみましょう。まあ、人の手がやることなので、紙の違いなのか動作の違いなのか、分かりにくいですけどね(予防線)。
ドリッパーは「V60」を使って、豆は複雑な味わいが持ち味の「グァテマラ」で試してみました。先入観から予想すると「プラス」の方がスッキリした味わいになるのでは…と思ったわけですが。
結果は意外にも、「プラス」の方が深い味わいと言いましょうか、グァテマラの複雑さをさらに表現して様々な顔を見せてくれたのです。ちょっと驚きました。「早く落ちる」ことは必ずしも味が薄くなるわけではないのだ、という事を思い知らされました。うまく利用してやれば、可能性は広がるフィルターだな、と感じた次第です。「プロ仕様」というのは、まさにそういう事なのだろうな、と。
とは言っても、それ程構えて使うことも無しに普通に使っても何ら問題は無いとも思いました。早く落ちたって美味しいし、ちょっと注湯量を調節すればいいだけですからね。
私もあらためて、「4cup」用を購入して、2杯以上出す場合にも普通に使う事にしました。レギュラー入りですね。
まとめると、
- 「早く落ちる」という特徴を理解した上で
- 自分が思い描くコーヒーの味を出すために
- 逆算してどうすればそうなるかを考えてドリップする
という事を念頭に置いて使えば、美味しいコーヒーを味わう事が出来るフィルターかと思います。コーヒードリップに凝りたい方には、むしろ最高に面白いんじゃないでしょうか。ああでもない、こうでもない、と試行錯誤しながら自分のコーヒーを作り上げていく。いいですよね~。
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