ジャズ名盤を巡る旅(4)「ミッドナイト・ブルー」ケニー・バレル(’63)

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ブルーノート・レーベルからご紹介するのは2作目ですね。特に意識はしておりませんが、名盤と呼ばれるものもやっぱり多いですし、自分が「名盤!」と聞いて連想するレコードも当然多くなります。

さてこのケニー・バレルはギタリストです。ジャズとギターって、ピアノやサックスなどと比べるとイメージしづらいかもしれないですね。しかも、50年〜60年代のジャズは基本アコースティックですが、ギターはアコギですと音量が他楽器に比較して小さいため、どうしてもエレキを使う事になります。電気増幅する楽器自体も珍しいわけですね。

そのエレキギターが奏でるエフェクターを通さないクリーントーンの艶っぽさがジャズギターの魅力だったりしますが、それに加えてケニーはブルージー且つ都会的とでも言いましょうか、洗練された魅力がありますね。

この秀逸なデザインたるや!色使いといい、当時の「予算がない」がために編み出されたこのタイポグラフィはブルーノートの象徴と言ってもいいでしょうね。

この「ミッドナイト・ブルー」という作品、まずはこのジャケット。カッコよすぎません?この時点で既に名盤の仲間入りでしょう(笑)。ブルーノートが得意とするタイポグラフィを使ったデザインですが、本当に秀逸。余談ですが、昔ユニクロがジャズ名盤ジャケットのTシャツを出した時、このデザインを買いました。実家時代は部屋に飾っていましたね。一度も着ていませんし、また飾ってみようかな…

10年前に買ったユニクロオリジナルTシャツ。
クシャクシャですいません…

まずはメンバー紹介から。

  • ケニー・バレル(g)
  • スタンリー・タレンタイン(ts)
  • メジャー・ホリーJr.(b)
  • ビル・イングリッシュ(dr)
  • レイ・バレット(conga)

ピアノレスで打楽器である「コンガ」が入っているのが特徴的ですね。ピアノが無いことで、ギターがさらに際立ちます。そしてブルージーさが持ち味であるスタンリー・タレンタインがテナーで入ることで、よりブルース色を強める目的があったことがわかります。逆にラテン系打楽器であるコンガを使うのは、コンセプトからは「?」が付いてもおかしくは無いのですが、目立ち過ぎない配分に唸らされます。確かにコンガをここから抜いたら、なんだか物足りないですね。

収録曲は全7曲です。CDなどデジタルではボーナストラックがあるかもしれませんね。

  • A面
    1. Chittlins Con Carne
    2. Mule
    3. Soul Lament
    4. Midnight Blue
  • B面
    1. Wavy Gravy
    2. Gee Baby Ain’t I Good to You
    3. Saturday Night Blues
写真では見えなくなってますが「VAN GELDER」刻印があります。
上の方に「耳」マークは見えますね。

いや〜どの曲もですね、夜が似合うまさに「ブルージー」な「コンセプト・アルバム」ですね。これを全て通して「一曲」と言っても良いかもしれません。とにかく、一曲目のオープニングがこれまたカッコいいんですよ。ベースとコンガから静かに始まり、テナーが加わる。そして満を持してケニーのブルージーで粒立ちの良い、都会的なギターの音色が〜ああ、この流れ、本当に堪りません。カッコいいわ。

ジャケットに引き続き何回「カッコいい」を連呼するやら。自分の語彙のなさに愕然とさせられますが、本当に感動すると人は言葉を失うんですよ。仕方がありません。そういえばジャズを「お洒落〜」と言われる事ってたまにありますね。全てのジャズがお洒落とは決して思わないですが、このアルバムは自信を持って言いましょう。

はい、お洒落ですよね。

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