ブルーノート・レーベルからご紹介するのは2作目ですね。特に意識はしておりませんが、名盤と呼ばれるものもやっぱり多いですし、自分が「名盤!」と聞いて連想するレコードも当然多くなります。
さてこのケニー・バレルはギタリストです。ジャズとギターって、ピアノやサックスなどと比べるとイメージしづらいかもしれないですね。しかも、50年〜60年代のジャズは基本アコースティックですが、ギターはアコギですと音量が他楽器に比較して小さいため、どうしてもエレキを使う事になります。電気増幅する楽器自体も珍しいわけですね。
そのエレキギターが奏でるエフェクターを通さないクリーントーンの艶っぽさがジャズギターの魅力だったりしますが、それに加えてケニーはブルージー且つ都会的とでも言いましょうか、洗練された魅力がありますね。
この「ミッドナイト・ブルー」という作品、まずはこのジャケット。カッコよすぎません?この時点で既に名盤の仲間入りでしょう(笑)。ブルーノートが得意とするタイポグラフィを使ったデザインですが、本当に秀逸。余談ですが、昔ユニクロがジャズ名盤ジャケットのTシャツを出した時、このデザインを買いました。実家時代は部屋に飾っていましたね。一度も着ていませんし、また飾ってみようかな…
まずはメンバー紹介から。
- ケニー・バレル(g)
- スタンリー・タレンタイン(ts)
- メジャー・ホリーJr.(b)
- ビル・イングリッシュ(dr)
- レイ・バレット(conga)
ピアノレスで打楽器である「コンガ」が入っているのが特徴的ですね。ピアノが無いことで、ギターがさらに際立ちます。そしてブルージーさが持ち味であるスタンリー・タレンタインがテナーで入ることで、よりブルース色を強める目的があったことがわかります。逆にラテン系打楽器であるコンガを使うのは、コンセプトからは「?」が付いてもおかしくは無いのですが、目立ち過ぎない配分に唸らされます。確かにコンガをここから抜いたら、なんだか物足りないですね。
収録曲は全7曲です。CDなどデジタルではボーナストラックがあるかもしれませんね。
- A面
- Chittlins Con Carne
- Mule
- Soul Lament
- Midnight Blue
- B面
- Wavy Gravy
- Gee Baby Ain’t I Good to You
- Saturday Night Blues
いや〜どの曲もですね、夜が似合うまさに「ブルージー」な「コンセプト・アルバム」ですね。これを全て通して「一曲」と言っても良いかもしれません。とにかく、一曲目のオープニングがこれまたカッコいいんですよ。ベースとコンガから静かに始まり、テナーが加わる。そして満を持してケニーのブルージーで粒立ちの良い、都会的なギターの音色が〜ああ、この流れ、本当に堪りません。カッコいいわ。
ジャケットに引き続き何回「カッコいい」を連呼するやら。自分の語彙のなさに愕然とさせられますが、本当に感動すると人は言葉を失うんですよ。仕方がありません。そういえばジャズを「お洒落〜」と言われる事ってたまにありますね。全てのジャズがお洒落とは決して思わないですが、このアルバムは自信を持って言いましょう。
はい、お洒落ですよね。
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