WiiM、MiniからProへ。

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オーディオマニアというのは業が深いと言うべきか、現状維持を潔しとしない性質がありますね。まあ、趣味というのは何でもそうかもしれませんが。

何が言いたかったかというのは、WiiMの事であります。1年前にストリーマーとして「WiiM Mini」を購入し、大変便利に使っています。コスパも非常に高く、オーディオ的な性能も申し分のないもの。特に「Amazon MusicHD」をオーディオ用途で「ハイレゾ再生を充実させたい!」という方には最適ではないかと実感する日々だったわけです。

「小さな巨人」の名前が相応しいかもしれない、「WiiM Mini」。

しかし、どうしても気になる点もあります。それはWi-Fiでしか受信できないこと。有線LANを使ったイーサネットには対応していないんですね。まあ、Wi-Fiでも十分いい音を得られているので音質的に不利という実感も無いのですが、有線ならさらに良いだろうと想像してしまうわけです。

また、利用するのが「Amazon MusicHD」のような配信だけならばともかく、NASに保存しているハイレゾファイルの再生は有線LANならばハブ内でのローカルネットワークだけで済みますが、Wi-Fiを使うということはルータを経由せざるを得ません。実際に試してみましたが、やはりあまり良い音とは言えまえんでした。

さらにもう一つ、「Amazon MusicHD」でもそれ程多くはないですが192/24kHzの配信がありますね。デジタルケーブルは光(オプティカル)ケーブルですが、これは不安定です。基本的には96/24kHzまでしかこの規格は保証されていないんですね。やはり同軸ケーブルでDACには接続してこれを解決したい、と思うようになってしまうのです。

この懸念事項を全て解決するのが上位機種の「WiiM Pro」というわけです。有線LAN端子、同軸デジタル出力端子を装備していますからね。まあ、最初からわかっていたことではあるのですが、価格で惹かれて「Mini」の方にしたんですね。「不満ならグレードアップすればいいか」と思って段階を踏んでしまうのはオーディオマニアあるあるではないでしょうか?(違うかな…)

そんなわけで「WiiM Pro」の導入を決めました。「WiiM Pro Plus」という上位機種も出ていますが、こちらはDACチップをグレードアップさせたもので、私は外部DAC(chord「mojo」)を使うので必要が無いかな、という判断でした。実物が届いたのはちょうど「Mini」の方を購入して届いたのと一年前の同じ日でした。「Amazon photos」の思い出機能で分かったんですが、何という偶然。

アップル製品のような精度の高いパッケージでした。
厚みも結構ありますね。

早速レビューしていきましょうか。

箱から出してまず声を上げてしまいました。「結構、大きいな」

写真で見た形状から「Apple TV 」のような大きさを想像していたので、少々面食らいました(笑)。15cmくらいあるんですね。逆に「Mini」がミニたる所以ということでもありますね。

Miniと比べると、Proはかなり大きく見えます。オーディオ機器としては小さめです。

設置は元々CDトランスポートがあったラック上段にしました。その方が太くて1mの長さがある同軸ケーブルを挿すのに邪魔にならないだろうという配慮からです。CDを中段に降ろしてこれまでWiim Miniに挿していたオプティカルケーブルを使います。そしてLANケーブルでハブとWiiMを繋いでセッティングは終了。電源はMiniの時と同様、AnkerのnanoⅡを使います。

リアパネルはこのように。Miniとは異なり、端子類は充実していますね。
こんな感じでセッティングを…すいません、何だかホコリっぽいですね…

さて音出しですね。まずはいつものように「Amazon MusicHD」からドナルド・フェイゲン「H GANG」を聴いてみましょう。

…まあ、それ程大きくは変わりませんね。同じWiiMなので当然ですかね。ただ同軸ケーブルへの変更は効いていて、ベースの沈み込みやヴォーカルの厚みが増してそれでいて定位感が曖昧にならないのはメリットでしょう。ブランドは同軸がワイヤーワールド、オプティカルがオーディオクエストという事で、両ブランドの持ち味も出てきました。前者の方が少し陽性と言うか派手目な音になるのはブランドらしさと言えます。ランクも同軸の方が高い(SilverStrait 6)ですが、そこまで大きな差は感じませんね。昔は色々ケーブルを弄ってきましたが、そんなものかもしれません。まあ、WiiM自体がオーディオ機器としてはローエンドと言えるので、ケーブルもあまり奢っても仕方がないという面もあるでしょうね。

左からLANケーブル、同軸ケーブル、右が電源ですね。

192kHz/24bitの音源も試すことが出来ますね。実際にはそんなに多くはないのですが…「Amazon MusicHD」では例えばニール・ヤング「Harvest」やTOTO「TOTOⅣ」、スティング「…Nothing Like The Sun」でしょうか。曲によってですがノラ・ジョーンズもあります。これらは言わばアップコンバートですね。まあ、このフォーマットで「録音」された音源は少なそうです。

いよいよ「Pro」にした1番の目的、「NAS内のハイレゾファイル再生」ですね。事前にラズパイからの再生をしているので、その音をリファレンスとして比較してみましょう。

…うーむ、少しWiiMの方が分が悪いか。大人しいと言うかエッジが丸めと言うか。ラズパイの方が自分の環境では少しゲインが高い(音量が大きい?)ように感じたのでボリュームを上げてみると差はかなり埋まった感はありました。とは言え、満足とは言えないものでした。

やっぱりラズパイに面倒だけど切り替えた方がいいのかな、現有DACであるchord「mojo」はUSB入力を優先するので、WiiMやCDを聴くときはUSBケーブルを外さなきゃいけないから何だか嫌なんだよな~と思いつつ、翌日また何気なくそのままWiiMで音を出しました。

あれ。結構良いじゃん。昨日は一体??まあ、つまりはエージングというか何というか、新品状態だったWiiM自体がこなれてきたという事なんでしょうね。さらに気づいたのは足。ベタ置きだった事に今更気付き、これまでMiniの方に使っていたインシュレーターAET「VFE-2000H」を敷くとさらに向上。これならガチで張り合えます。

しっかり比較すれば、まだラズパイの方が上でしょう。しかしかなり近いところまで来ました。あまりハードエッジな音を好まれない方にはむしろWiiMの方が聴きやすいかもしれません。何といってもシームレスに自分の持っているハイレゾファイルと「Amazon MusicHD」を聴くことができるのが大きいですね。「WiiM Home」アプリで一括管理出来ちゃいますから、この便利さを味わってしまうとなかなか戻れませんね。DSD音源など、WiiMでは聴けないものを聴きたい時にはラズパイの出番となるでしょうか。

「ホーム音楽共有」から自分のNASにアクセスします。

総括すれば、個人的には「WiiM Pro」に替えて「吉」と出ました。できるだけお金の掛からない方向での音質向上策も考えていきたいところです。見た目に比して筐体はかなり軽いですしね。もちろん、これまで使ってきた「WiiM Mini」が超ハイコスパである事も揺るぎの無い事実ですね。

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