「WiiM Pro」を導入して数ヶ月が経ちました。大きな不満も無いのでインシュレーターを敷いてからは特に何も手を入れずにずっと使っています。とは言え、また何やらムズムズして来ちゃいますね。
「何か手を加えたい」「音質を少しでも向上させたい」。これが長年オーディオマニアをしている性(さが)というものでしょうか。
そんな中、気付いてしまったんですよ。WiiMにもACアダプタが使えるという事を。しかも既に持っていた事を。ラズパイ用に使っていた、5Vのアダプタがあったんですね。しかもifiの「iPower」です。イイのがあったじゃないの。しかも「iPower」にはUSB-Cに変換できるプラグが付属していますしね。ちなみに現在はヴァージョンアップして「iPower2」になっていますね。
じゃあ、やってみようではないですか。やるべきでしょう(笑)。
ちなみに現段階では以前WiiM Mini時代に導入したAnkerの「Nano Ⅱ」をそのまま使っています。GaN電源を使用したいわば充電器ですね。これを外してUSB-C変換プラグを装着した「iPower」を新たにWiiM Proの電源として使用します。
さあ音出しですよ。まずはいつものドナルド・フェイゲン「Morph The Cat」から「H Gang」、行ってみましょう!
…なるほど。全体的には高域にあった僅かなザラつきのようなものが取れて空間表現が巧みになったと感じました。ヴォーカルもより中央に定位して、前に出てきます。中低域はグッと引き締まってタイトなドラムがスピード感を醸し出してくれます。
その代わり、と言っては何ですが引き締まった中低域のトレードオフとして量感は若干後退したように感じます。あと、Ankerに感じていた良い意味での「荒々しさ」、あれはあれで魅力的ではあります。
とは言え、空間表現が向上するとハイファイ的にはやっぱり好ましく感じてしまいますね。また、ノラ・ジョーンズなど女性ヴォーカルを聴いてみても、フォーカスがしっかりとして、よりリアリティが増しています。良いですね、このまま「iPower」で行きましょう。
これで実験終了、と行こうと思いましたが、いや待てよ…
ACアダプタで変換プラグがあるという事は、その間にノイズフィルター挟めるじゃないですか!そんなわけで実験は継続、これまた転がっていたNFJ「Petit Susie」を試してみました。
これは簡単に言えば、特徴はそのままにレンジが少し拡がった感じでした。延長線上にある、と言えますかね。特に低域が下の周波数まで僅かに伸びたような(測っていませんけど)感触を得る事ができました。「iPower」が元々ノイズを低減させたACアダプタなので、普通のアダプタならばもっと効果がわかりやすいかもしれませんね。
それでは次に同じNFJ「Petit Tank」にしてみましょう。こちらはキャパシタ的な役割なので、どちらかと言うとアンプ向けではありますが…
やはり中低域から低域への効果はありますね。以前のAnkerと似たようなバランスです。ただ、中高域から高域が「Petit Susie」に比べると頭打ちというか、特にシンバルの音がシャリつく感じが気になりました。これ単独は少々キツいかな。
それでは「Petit Susie」「Petit Tank」ダブル使用で行きますか。直列で繋ぎます。NFJさんの指示に従ってSusieはACアダプタ側、Tankは機器側に接続します。接点が増えるのは通常、個人的には少々抵抗もあるのですがここまで来たら最後までやろうではないですか。
結果としては、試して本当に良かったですね。「Petit Susie」のノイズ低減効果と「Petit Tank」のキャパシタ効果が相まって、さらに段階を1つ2つ上がった感があります。Fレンジの伸びと低域から中低域の力感を同時に味わう事ができました。中低域は「ドン!」と来て中高域から高域はス〜ッと伸びて行きます。何ともオノマトペばかりでヘタクソな感想で申し訳ないですが…
接続した状態は写真の通り何だか数珠繋ぎで見た目がアレですが、このままで行くことにします。大変有意義な今回の実験でした。
オーディオの楽しさの一つに、こうやって色々「試してみる」事がありますね。上手く行く時もいかない時もありますが、それでノウハウが蓄積されていきます。それはどの時代も変わらないと思います。
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