私が住む賃貸住宅の各部屋にも光回線が通ったのは2021年の事でした。それまではVDSLと呼ばれる方式で共用スペースまでは光ケーブルですが各部屋までは旧来の電話回線で分配していたんですね。やはり直接光ケーブルが来た方がスピードが速いに決まっていますね。
…とは思ったんですが、その恩恵にあまり与れていなかったんですよ。確かに速度は高まりましたが、なんだか弱いんですよね。例えばテレビに挿したfireTVstick経由で動画を観ている時に電子レンジを使ったりすると動画が途切れてしまう事態が頻発しました。うーむ、これでは速度アップのメリットが生きないではないか。
ネガなポイントを探すとWi-Fi中継機にありました。これは古いタイプなので、どうしても速度に限界があるのです。明らかなボトルネックですね。これを替えるか…ただ、現在中継機というのはお手軽にコンセントに直接差し込むタイプが多く、コンセントは全てオーディオ系で埋まっている(笑)状態の我が家には向かないんですね。据置型が殆ど無く、あってもやたら高価だったりします。
しかしよくよく見てみるとコンセント差込型でも延長コードを使って据置型として使えるものがありました。バッファローから2機種ありますね。
そういうわけで、バッファロー「WEX-1166DHP」を購入してみる事にしました。
実物は、まあまあ大きくて「これを直接コンセントに差すのはいかがなものか?」と思ってしまう程でした。重量はそれ程無いものの、コンセントに負担が掛かりそうでもあります。私の場合は延長コードを使って設置するので、まあイイんですけど。
元々中継機があった場所に台座を使って置きます。一つだけ有線LANポートがあるので(これ大事)オーディオ用ハブにも接続します。ルータとの初期設定も簡単に出来ますね。これで動作ランプも正常に光り、セッティング終了です。
実際に使ってみると電子レンジ使用時での動画ストップ問題はゼロにはならないものの、以前に比べれば大幅に減りました。これだけでもありがたい。また、現在は「WiiM Mini」を使ってストリーミングを行なっているので問題は無いんですが、PCからの再生でたま〜に途切れることがありました。特にハードルが高い192/24の曲を再生してみると、以前は「もういいや」と途中で再生を止めることが多かった曲も「たまに途切れるかな」というレベルで再生する事ができました。
総じて効果は十分にあったと言えるでしょう。
ただ、音質面では少々不満が出てしまいました。ノイズフィルター「Petit Susie」やifi「iPower」で強化していた以前の中継機と比べると音が薄く高域がシャカシャカします。これはある程度想定内ではありました。今回のはACアダプタ方式では無いので、強化対策が使えないんですよね〜。
そういう時は、出来ることからやりましょう。
そうだ、延長ケーブルの強化をやりましょう。線材にはベルデンの被覆がある「8471」を使います。コネクタはごく普通のものにしました。特にメス側はこれといって種類も無いですしね。普通に電気屋やホームセンターで売っているものです。
最初はそこに直接剥いた電線をネジ留めしようとしたのですが、どうにも上手く行きません。普通の電線より一本一本が太めなので仕方がないでしょうね。丸型端子を使って(持ってて良かった)留める事にしました。これはこれで嵩張ってしまうので蓋が閉まるかな…という懸念があります。実際かなり苦労しましたが、何とか形になりました。
音質対策としては「アモルメットコア」をケーブルに通しました。これで音がかなりほぐれるのではないか、という効果を狙います。
完成したケーブルはグレーの被覆が渋さを出していて良いですね。早速入れ替えてみますよ。
まさに「音がほぐれた」という思った通りの効果が出てくれました。中高域のシャリついた部分が和らぎ、音像がしっかりと出てくれるようになったのです。ケーブルとアモルメットコア、二つの要素で音質を向上させる事が叶ったと思います。さらに、旧中継機にも貼り付けていた電磁波防止テープも同じように施しました。ただ、今回は筐体が白いので目立たない背面のみにしましたが…。結果は少しではありますがS/N感が向上してより聴きやすい音になりました。ダンプ効果もあるでしょうね。
やはりこれまでも行なってきた事をトレースするように遂行するだけで、音質は向上させることが可能です。前にも言いましたけど、ネットオーディオはこの辺りの対策は必須ですね。あらためて強く感じました。
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