青函トンネルや瀬戸大橋が開通して、交通インフラに大きな変化のあった1988年。「ドラクエIII」の発売があったり東京ドームが完成したのもこの年でした。他にもDCブランドのブームがピークを迎えて、「W浅野」中心に「トレンディドラマ」が流行するなど、やっぱり何だか華やかな時代ですね。
そんな1988年の全米年間チャートはどうだったのでしょうか(Billboardによる)
- Faith / George Michael
- Need You Tonight / INXS
- Got My Mind Set On You / George Harrison
- Never Gonna Give You Up / Rick Astley
- Sweet Child O’ Mine / Guns N’ Roses
- So Emotional / Whitney Houston
- Heaven Is A Place On Earth / Belinda Carlisle
- Could’ve Been / Tiffany
- Hands to Heaven / Breathe
- Roll With It / Steve Winwood
1位はまさにこの年文句なし!というジョージ・マイケルのヒットナンバー。リリースは前年秋でしたが、88年に大爆発した感がありました。冒頭の「俺は下世話じゃないっす」という空耳、当時ラジオで誰かが言ってたのが個人的に「ツボ」でした。

2位のインエクセス、いや~、カッコいい曲ですよね。カッティングをついつい口ずさんでしまいます。口数の少ないヴォーカルがこれまたハマります。
3位も好きな曲来ました。ジョージ・ハリソン「セット・オン・ユー」。カバーながらジェフ・リンのプロデュースもあって、ビートルズ的サウンドを堪能できました。MVも良いですね。
4位は前年の全英年間No. 1ナンバー。少し遅れてアメリカでも大ヒットしましたね。
5位、ついに来ました「ガンズ&ローゼス」!これぞパワー・バラード、な展開に痺れますね。アクセルのヴォーカルだけでなく、スラッシュのクリーンなギターの音色にも聴き入ってしまいます。
6位、当時のホイットニーは確実にヒット曲をランクインさせていますね。
7位は当時よく流れていましたね。元ゴーゴーズのヴォーカリスト、ベリンダ・カーライルの全米No. 1大ヒット曲。今でも時折耳にします。
8位のティファニー、2曲目のNo. 1ヒット「思い出に抱かれて」、こちらはバラードですね。
9位は、いましたねブリーズ。雰囲気の良いバラードソングですね。一発屋と思いがちですが、もう一曲ヒットがあるんです。
10位はスティーヴ・ウィンウッド、ヒットした前作アルバムからの次作も売れました。アルバムタイトルナンバーでもあるこの曲、スティーヴお得意のオルガンが縦横無尽に走っていて好きですね~。
11位以下では、12位にテレンス・トレント・ダービー「ウィッシング・ウェル」、14位にチープ・トリック「永遠の愛の炎」、18位にエスケイプ・クラブ「ワイルド・ワイルド・ウェスト」(大好き)、23位にロバート・パーマー「この愛にすべてを」、26位にジョニー・ヘイツ・ジャズ「シャタード・ドリームス」、34位にエアロスミス「エンジェル」、42位にビーチ・ボーイズ「ココモ」がランクインしています。

改めて見ると88年、自分の好きな曲が結構ランクインしていましたね。さほど80年代っぽさを感じさせない、王道のロックも意外に強かったんだな…と何か新鮮な驚きがありました。
次に全英年間チャートも見てみましょう。
- I Should Be So Lucky / Kylie Minogue
- Mistletoe and Wine / Cliff Richard
- The Only Way Is Up / Yazz and the Plastic Population
- Groovy Kind of Love / Phil Collins
- I Owe You Nothing / Bros
- Heart / Pet Shop Boys
- Heaven Is A Place on Earth / Belinda Carlisle
- Orinoco Flow / Enya
- One Moment in Time / Whitney Houston
- Harvest for The World / The Christians
1位はカイリー・ミノーグのデビューシングルが来ましたね。前年のリック・アストリーから連なる「ストック・エイトケン・ウォーターマン(S.A.W.)」サウンドがこの年もトップを獲りました。
2位は英国の国民的歌手、クリフ・リチャードが歌うクリスマス・ソング。邦題「クリスマスの想い出」、クリフ・リチャードらしい爽やかな歌声です。
3位のヤズー、こちらもエレクトロ・サウンドが心地よい、ダンスナンバー。プロデュースはDJユニット「コールドカット」でした。
4位はフィル・コリンズが歌うバラード。フィル自身が主演を務めた映画「バスター」の主題歌です。地味な曲ではありますが、そこは当時大人気のフィル。さすがの貫禄でした。
5位はボーイズアイドルバンド「ブロス」の大ヒット曲。いわゆる典型的な80年代シンセサウンドでわかりやすい曲ですね。
6位のペット・ショップ・ボーイズ「ハート」は、2ndアルバム「悲しみの天使」からの4枚目のシングルカットながら全英1位を記録しました。
7位は全米でも7位でした、ベリンダ・カーライル。確かに完成度の高いポップスだなあ、と思います。
8位のエンヤ「オリノコ・フロウ」、当時私もこの音作りに驚き、よく聴いていました。空間を埋め尽くすような立体的な音場がオーディオマニア向けでもあります。
9位のホイットニー、こちらはソウルオリンピックのプロモソングですね。アメリカでは年間89位と、ちょっと開きがあるのはオリンピックに対する熱量の差なんでしょうか?
10位のクリスチャンズはアイズレー・ブラザーズのカバー。チャリティソングとしてリリースされたそうです。
やっぱりイギリスは「いわゆる80年代」的なイメージを帯びたダンスナンバーが多いですね。前年から「S.A.W.」に代表されるキャッチーでポップな打ち込みサウンドが一世を風靡していました。11位以下にもカイリー・ミノーグがかなりランクインしています。
次にこの年にリリースされたアルバムをみてみましょう。
- トラヴェリング・ウィルベリーズ「Vol.1」
- メタリカ「メタル・ジャスティス」
- U2「魂の叫び」
- キース・リチャーズ「トーク・イズ・チープ」
- フェアグラウンド・アトラクション「ファースト・キッス」
- リヴィング・カラー「Vivid」
- カウボーイ・ジャンキーズ「トリニティ・セッション」
- R.E.M.「グリーン」


良いアルバム多いですね~。覆面?バンド、ウィルベリーズは当時聴きまくっていました(録音したテープでしたけど)。キースのソロアルバムもカッコ良かったですね、しゃがれ声とまさに「これぞキース!」なギターサウンド。最高です。フェアグラウンド・アトラクションはこの時代にアコースティック主体のサウンドが逆に目立ちましたよね。カウボーイ・ジャンキーズはオーディオマニア試聴盤としても知られています。また、このアルバムピックアップは完全に自分の好みなんですけど、パブリック・エネミーなどヒップホップ系も多くリリースされています。
88年はアメリカではロック復活、イギリスではシンセサウンドの定着と、割と異なる顔を見せてくれたように思います。ある意味、ステレオタイプ的な米英の違いかな、などとも思いつつ90年代への萌芽も感じますね。




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