新しくスピーカーを作った!とか、ケーブルを交換した!とか、とにかくオーディオに何らかの変化を加えた時には当然まずは音を聴いてみますよね。と言うか、矢も盾もたまらず聴きたくなりますよね。
そんなわけで、今回は「オーディオのための試聴曲」をご紹介していきたいと思います。
まずは極私的に、曲に対する条件はこんな感じです。
- 自分が好む曲である事
- 何らかの特徴のある曲である事
- 聴き飽きない曲である事
1に関しては、好きでもない曲でいくら音が良くたって仕方ないじゃないか、という気持ちが込められています。当たり前のようでいながら、無理に「音が良いから…」という理由だけで試聴曲を何度も聴いて楽しいか?と思ってしまうわけです。まあ、聴いているうちに好きになっていくかもしれませんけどね(笑)。
2はやはりオーディオ的な特徴、例えば「ベースの音がエグい」とか「シンバルがシャキーーーン」とか「ヴォーカルがぽっかりと浮かぶ」といった、ある程度分かりやすい音が入っている「オーディオの聴きどころ」が詰まった曲という事ですね。当然「1」を満たしている必要もあります。
3は「好きな曲でもオーディオ用として何度も何度も繰り返し聴いているので、ちょっと食傷気味」みたいな少々悲しい経験もあったりしますので、やっぱり音楽を愛する者としては、こういうのは何だか本末転倒だよな〜と虚しい気分にもなります。自戒の意味も込めて…
さて、曲を紹介していきましょう。
ノラ・ジョーンズ「Sunrise」「Those Sweet Words」
2ndアルバム「Feels Like Home」の1、3曲目です。ノラのヴォーカルの周りに点在する楽器の様子やそれらを取り囲む空気感といったような音場の表現に着目します。このアルバムは特に音と音の(楽器や歌)間の「スキマ」みたいな良い意味での「ノイズ」がうまく空間に充満しているので、それが出てくると最高ですね。
ドナルド・フェイゲン「H Gang」
アルバム「Morph the Cat」より。これは聴きどころが多過ぎて一言で表しづらいところなんですが、ワイドレンジ感とタイトだが沈み込む低域がぼんやりせずに、フェイゲンの持つ「都会的雰囲気」を表現しきれるか、というところですね。…うーん、すいません、意味不明ですかね。でも良いオーディオで聴くと、より快感が味わえると思います。
リズ・ライト「Barley」
アルバム「Grace」より。オープニングの打楽器の迫力!いきなり驚かされます。このリアリティを拍子抜けしないように表現できるかがまずは聴きどころですね。そしてリズの低音ボイス、その響きを伴いながらも音像がぼやけないようにしたいものです。
シーネ・エイ「The Bitter End」
アルバム「Dreams」より。オーソドックスなピアノトリオ+ギター+ジャズヴォーカルのアルバムなんですが、こちらはオープニングにベースの低音が「ズガーン」と来ます。これも肩透かしにならないように再生したいものですね。シーネの歌声も演奏に負けない、静かながらも情熱を内に秘めた余裕のある声を持っています。
レディオヘッド「Paranoid Android」
超・名盤「OK コンピューター」より。ナイジェル・ゴドリッチの職人的アレンジによって散りばめられた音のモザイク。スピーカーが消えるかの如く形成された立体的な音響空間。宇宙空間に放り投げられたような幻想的な世界に「ちゃんと」引き込んでくれるか、にかかってきますね。それにしても、やっぱり名盤…素晴らしい。
10曲ほどご紹介したいのですが、長いので前・後半に分けますね。すいません。
続きは次回で!と言うことで。何卒よろしくお願いいたします。
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