1983年、いよいよこの年は私自身が洋楽を聴き始めた年(かなり後半だったかもしれません)になります。意を決して(大袈裟)ロッドアンテナを伸ばしてチューニングダイヤルを回したあの日。土曜日の「ポップス・ベスト10」から流れる洋楽ランキングに心躍らせたものです。シーナ・イーストンの伸びやかな歌声に圧倒された記憶があります。

そんな1983年の全米年間チャートを見てみましょう。(Billboardより)
- Every Breath You Take / The Police
- Billie Jean / Michael Jackson
- Flashdance – What A Feeling / Irene Cara
- Down Under / Men At Work
- Beat It / Michael Jackson
- Total Eclipse of the Heart / Bonnie Tyler
- Maneater / Daryl Hall & John Oates
- Baby, Come To Me / Patti Austin & James Ingram
- Maniac / Micheal Sembello
- Sweet Dreams / Eurythmics
1位は「堂々の、貫禄の…」みたいに形容したくなるポリスの「見つめていたい」ですね。歌詞はアレですけど、スティングの声と緻密な演奏。
2位と5位に来ました、マイケル・ジャクソン。アルバム「スリラー」が大ヒット、グラミー賞授賞式が日本でも注目されたり(今で言う地上波でのテレビ放送があった!)、とマイケル旋風が吹き荒れましたね。この2曲だけでも80年代を代表してしまうポップスの名曲ですし、それも当然!と思ってしまいます。
3位は映画「フラッシュダンス」のテーマ曲ですね。レオタードが流行ったのはこの辺りから?
4位も当時流行りました、メン・アット・ワーク。この曲と「ノックは夜中に」はよく流れていました。
6位はボニー・タイラー。この曲は当時自分はあまり聴いた記憶がないんですよね。日本での人気があまり無かったんでしょうか。自分が聞き始めた時期がやっぱり遅かったんでしょうかね。
7位はもはやヒットメーカーとも言えるでしょう、ホール&オーツ。「俺困らない~」と空耳で聞こえる箇所があるんですけど、わかります?
8位は邦題「あまねく愛で」。こういったデュエットで歌われるバラードって、いつから定着したんでしょうね。
9位は3位同様、映画「フラッシュダンス」のサントラより。シンセがビンビンに鳴り響く、まさに典型的80年代サウンドが炸裂していますね。

10位はユーリズミックスのヒット曲。アニー・レノックスの低い声をメインに(この人、音域広いですよね)した印象的なナンバー。こちらもシンセが強い曲ですね。デイヴ・スチュワートはギタリストではありますが、時代を読むことに長けていたんでしょうか。
11位以下ではカルチャー・クラブ「君は完璧さ」(11位)やデュラン・デュラン(17位)がランクインしていて、アメリカにもイギリスからの波が来ていたことが伺えます。あと当時よくラジオから流れていたのはスティクス「Mr.ロボット」(28位)、ジャーニー「セパレイト・ウェイズ」(38位)でした。ビリー・ジョエルは「アレンタウン」の方が「あの娘にアタック」より上(43位と45位という僅差ですが)なのは何故だろう?ちなみに冒頭で触れた、シーナ・イーストン「テレフォン」は62位でした。
それではイギリスはどうだったのでしょうか。
- Karma Chameleon / Culture Club
- Wherever I Lay My Hat / Paul Young
- Uptown Girl / Billy Joel
- Total Eclipse of the Heart / Bonnie Tyler
- Let’s Dance / David Bowie
- True / Spandau Ballet
- Too Shy / Kajagoogoo
- Is There Something I Shoud Know? / Duran Duran
- Blue Monday / New Order
- Billie Jean / Michael Jackson
1位はやっぱりこれですよね、なカルチャー・クラブ「カーマは気まぐれ」。鉄板中の鉄板な、80年代と言えばまずはこの曲が思い浮かんでしまいます。サビの「カ~マカマカマカマ」のキャッチーさたるや。
2位はイギリスでは絶大な人気のポール・ヤング「愛の放浪者」。マーヴィン・ゲイのカバーですね。
3位はビリー・ジョエル、イギリスでは1位を獲った「アップタウン・ガール」。こうしたオールディーズ的なクラシックなロックナンバーがイギリスではウケますね。

4位は英米共にヒットした、ボニー・タイラー。ウェールズ出身なので、こちらがホームですね。
5位は当時賛否両論?だったんでしょうか、デヴィッド・ボウイが「売れ線」に走ったとも言われる大ヒット曲。私はこの曲からボウイに入ったので、そこは何とも…ですが、単純にカッコいい曲ですよね。

6位はスパンダー・バレエ。朗々とした歌声が魅力的ですよね。
7位のカジャグーグー、こんなに上位に来ているとは正直思いませんでした(すいません)。やはり当時のニューロマ旋風は凄かったんですね。
8位にランク、デュラン・デュランの代表曲の一つですね。邦題は「プリーズ・テル・ミー・ナウ」。最近新曲も出して、精力的に活動していますね。
9位は私も大好き、ニュー・オーダー。低音がバシバシ来て、オーディオマニアにもオススメです。この辺りの曲が年間チャート上位に入っているのは嬉しいですね。当時ディスコでかかりまくったんでしょうかね。

10位はやっぱりこちらもマイケルがランクイン。当然のように強いですね。
カルチャー・クラブにデュラン・デュラン、カジャグーグーにスパンダー・バレエ。ニューロマ勢の全盛期と言えますよね。また、エレ・ポップがこの時期完全に市民権を得たと言えるのではないでしょうか。
また、11位以下に目を向けると、アメリカで上位のポリス、ユーリズミックスがランクインしていますが、大ブレイク前夜のワム!が「クラブ・トロピカーナ」で15位に入っています。また、マイク・オールドフィールド「ムーンライト・シャドウ」(18位)は当時不思議な感覚を覚えさせてくれる曲だったように思いますね。
この年にリリースされたアルバムもいくつか英米問わず挙げてみましょう。シングルで出てこなかったアーティストで印象的だったものに絞ると…
- U2「War」
- メタリカ「Kill ’Em All」
- アズテック・カメラ「High Land, Hard Rain」
- ボブ・ディラン「Infidels」
- ZZトップ「Eliminator」
- ハービー・ハンコック「Future Shock」

なかなかバリエーションに富んでますよね。メタリカとアズテック・カメラはデビューアルバム。対照的とも言えるこの2つのバンドが同じ年だったとは、何だか面白いです。ハービーはグラミー授賞式でのパフォーマンスが印象に残っています。
この時期に洋楽に全く違和感なく入り込めたのは、80年代らしさが花開いた色とりどりなポップス/ロックが大変わかりやすかったからでもあるのでしょう。そんな偶然に感謝しなくては、ですね。




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