オーディオ沼とか電線病とか、何故言われることが多いのか。それは現状に満足せず、すぐにグレードアップしたくなってしまうからでしょうね。昔は本当に「あれって沼だったんだよな〜」と遠い目をして思い出したりします。中古がほとんどとは言え、売っては買っていたから追い金で済んでいたとは言え、よくもまあアンプとかプレーヤーとかホイホイと買い替えていたものです。だから貯金が少ないわけですね。将来設計はちゃんとしておきましょう。
さて現在はどうか。すっかり大人しくなったことは間違いありません。逆にどれも古くなっていく一方で使用年数が長くなったので壊れてしまわないことを願ってはおりましたが、昨年プリの故障でとりあえず想定される修理代より安いであろう「ifi Zen Can」を代替機として何だかんだ使い続けています。まあでも最近、オプティカルケーブルを何回か買い替えましたね。
そんな中、またグレードアップ欲求が高まってきた箇所がありました。またしてもWiiM Mini関連ですが電源部分です。WiiMを導入して一番最初に行ったグレードアップでしたね。その時に購入した電源(本来は充電器として使うもの)がANKERの「Nano III」でした。これは20Wでしたが、ワット数を上げたらどうだろう?と考えたんですね。
そう考えたら試してみたくてたまらなくなるのが人情?というもの。少ないお小遣いの中から出せる範囲ならば良いでしょう、ね、良いでしょう…と独り言を呟きつつネットを検索…
決めたのは30WのANKER「Nano Ⅱ」です。同じメーカーにした方が比較として分かりやすいし、ワット数もあまり上げるのもいかがなものかと思ったのでこれにしました。メーカーのサイトでも「Anker独自技術 ”Anker GaN Ⅱ”採用」を謳っており、音質に対しても何だか期待できるではないですか。まあ、リーズナブルというのが実際は一番だったりするわけですが。それでも「Nano III」に比べれば倍近い価格。サイズは比べると少し30Wの方が大きいですね。それでもコンパクトです。とにかく頼む、音良くなってくれ…
良くなりました。
こういう時って、いつも「ハラハラ→ホッとする」という流れですね。もちろん「あー、やっちまったかも」と頭を抱える事も無いわけでは無いですけどね。まあ最近は経験から来る自信みたいなものもありますから、それほど失敗は無いのです。
どう良くなったのか。全体的に「体幹がしっかりした」という印象をまず感じました。その感想はしばらく鳴らし込んでいると一層深まりました。音に腰が入ると言いましょうか、安定した中低域を支えにしたピラミッドバランスが形成されます。また、その低域から中低域にかけては量感も上がっていますが、同時に解像度も高まっています。それは中高域の改善も寄与しているのでしょう、ノイズ成分も減少したように感じました。S/N感が向上したと言い換える事もできますね。
また、これは「気のせい」と思っていただいて一向に構わないのですが、グルーヴ感が高まったと言いますか「音楽のノリが良くなった」とも感じました。何だかよく分からないですけどね(笑)。
とにかく、ロックやジャズにうってつけの音調ですし、S/N感が高まったことで静かな曲も余韻たっぷりに聴くことができます。デメリットは全く無かったですね。僅かな(あくまでオーディオに掛ける金額としては、ですが)投資でコスパの良い音質向上を得ることができました。あくまで「自分の環境としては」、非常に費用対効果の高いものになりました。
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