80年代洋楽を思い出す(42):1986年を振り返る

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ハレー彗星が地球に最接近して、ファミコンソフト「ドラゴンクエスト」が発売された1986年。「新人類」という当時の若者を表す言葉が流行しました。そんな新人類も今や…

まあ、それはともかく、全米年間チャートを見てみましょう。(Billboardより)

  1. That’s What Friends Are For / Dionne Warwick & Freinds
  2. Say You, Say Me / Lionel Richie
  3. I Miss You / Klymaxx
  4. On My Own / Pattie LaBelle, Michael McDonald
  5. Broken Wings / Mr. Mister
  6. How Will I Know / Whitney Houston
  7. Party All The Time / Eddie Murphy
  8. Burning Heart / Survivor
  9. Kyrie / Mr. Mister
  10. Addicted to Love / Robert Palmer

このチャートを見て、「おや?」と思いました。上位はR&B系のバラードが占めてますね。80年代も後半に向かって「潮目が変わった」と感じざるを得ないですね。まあ、どの曲もヒットして当然、という曲ではあります。

1位に輝いたディオンヌ・ワーウィック「愛のハーモニー」。「フレンズ」とはエルトン・ジョン、グラディス・ナイト、スティーヴィー・ワンダーと超豪華なラインナップです。

2位のライオネル・リッチー、これは大ヒットしていましたね~。リッチーと言えばこの曲が思い出されます。

3位のクライマックスはガールズR&Bバンド。この曲は最高位5位ですが、ロングヒットになっていたので年間では3位になりました。

4位はヒットの定番形態と言えるデュエットですね。ソウル・グループ「ラベル」のパティ・ラベルとスモーキー・ボイスが魅力のAOR界の巨匠マイケル・マクドナルド、確かに盤石です。

5位と9位に来ましたね、Mr. ミスター。両曲とも全米1位になり、新たなスターになるか?と思われましたが、その後が残念ながら続きませんでした。音作りは80年代的ながら、ヴォーカル上手いな~という印象があります。

6位に大スター、ホイットニー・ヒューストンが来ました。邦題は「恋は手さぐり」でした。この後ヒットを連発することになりますね。

7位は当時大人気の俳優エディー・マーフィーが出した曲。俳優としては早口で捲し立てるのが売りでしたが、曲は至って普通のポップス。もう少し後の時代ならラップをしていたんでしょうか。

8位は映画「ロッキー4」の主題歌。「3」に引き続いてサバイバーが担当してこちらも大ヒットしました。

10位はロバート・パーマーの大ヒット「恋におぼれて」。プロジェクト「パワー・ステーション」のヒットから、ロバートが注目されての満を持してリリース。いい声のダンディ、というキャラを確立しましたね。

11位以下にも目を向けてみると、15位にペット・ショップ・ボーイズ「ウェスト・エンド・ガールズ」、19位にプリンス「Kiss」、20位にスティーヴ・ウィンウッド「ハイヤー・ラヴ」、23位にピーター・ガブリエル「スレッジハンマー」、27位にベルリン「愛は吐息のように」、30位にボン・ジョビ「禁じられた愛」と、80年代を彩るロックの名曲が並んでいます。ただ全体的にR&B系がこれまでより目立つチャートになっていますね。

続けてUKの方も見てみましょう。

  1. Don’t Leave Me This Way / The Communards
  2. Every Loser Wins / Nick Berry
  3. I Want to Wake Up with You / Boris Gardiner
  4. Living Doll / Cliff Richard & The Young Ones
  5. Chain Reaction / Diana Ross
  6. The Lady in Red / Chris de Burgh
  7. Papa Don’t Preach / Madonna
  8. The Chicken Song / Spitting Image
  9. Spirit in the Sky / Doctor & The Medics
  10. West End Girls / Pet Shop Boys

1位のコミュナーズは日本ではあまりヒットしませんでしたが、まさに80年代テイスト満載のシンセ・ポップ・デュオですね。ジミー・ソマーヴィルのハイトーン・ヴォイスが魅力的です。

2位のニック・ベリー、知りませんでした。俳優で当時のヒットドラマで大人気アイドルとなり、出したこの歌が全英No. 1になったそうです。

3位もわかりませんでした。名前はなんとなく聞いたことがありましたが、ジャマイカ出身のレゲエ・シンガーなんですね。

4位は大ベテラン、クリフ・リチャードが登場です。59年に大ヒットした曲のセルフカバーという形ですが、コメディグループの「ヤング・ワンズ」がクリフにアプローチして実現したヴァージョンだそうです。

5位はダイアナ・ロスのヒット曲ですね。ビージーズによる曲で、バリー・ギブがコーラスで参加していました。

6位のクリス・デ・バー。渋く甘い声とケレン味たっぷりの歌い方でヒットしましたね。日本人好みな気もします。ただベタ過ぎるのか、本国で「最も歌いたくないラブソング」に選ばれてしまったりもしています。

7位にはマドンナ。もうヒット常連になっていますね。

8位も知りませんでしたが、イギリスの人形劇TVドラマの劇中歌だったそうです。

9位、いましたね~、「ドクター&ザ・メディックス」!奇抜な格好が思い起こされます。

そして10位にペット・ショップ・ボーイズの「ウェスト・エンド・ガールズ」。彼らの登場は何か、衝撃的でした。それまでのシンセポップとはひと味違うものを感じたのです。

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結構バラエティに富んだチャートですが、個人的にはやっぱりペット・ショップ・ボーイズの登場ですかね。デジタルらしいサウンドが洗練され、まさに「モノにした」感があります。

この年にリリースされたアルバムはと言うと…

  • ポール・サイモン「グレイスランド」
  • ピーター・ガブリエル「So」
  • スティーヴ・ウィンウッド「バック・イン・ザ・ハイライフ」
  • ブルース・スプリングスティーン「Live / 1975-1985」
  • ヴァン・ヘイレン「5150」
  • ビースティ・ボーイズ「ライセンス・トゥ・イル」
  • ボン・ジョヴィ「ワイルド・イン・ザ・ストリーツ」
  • クイーン「カインド・オブ・マジック」
  • XTC「スカイラーキング」
  • ザ・スミス「クイーン・イズ・デッド」

個人的にも好きで今でも聴くアルバムが多くリリースされた年でもありました。スプリングスティーンのライヴ盤はレコード5枚組で高校生だった私は決死の思いで買ったっけ…

この1986年という年は、80年代らしいサウンドがどんどん洗練されていったと共に、R&B(当時ブラコンとも言われましたね)系のヒット比率が多くなったことがわかります。個人的にはシングルからアルバムの方に興味が移っていたのも、こうしてみるとなるほど納得が行ったような、そんなチャートでした。

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