「究極のギター・アルバム150」と題された特集の「ミュージック・マガジン」26年11月号を読んで思い立ったのが、「この中で聴いたことのないアルバムを聴いてみよう」という事でした。まあ、最初の方に紹介されているのは有名なものが多いのでは聴いたことがあったりするのですが、それでも読み進めていくにつれてやっぱりありますよね。特にこの雑誌はロック系にとどまらないのですからね。リストにはジャズ、ブルース、ブラジル、ヒスパニック、アフリカ、はたまたアヴァンギャルドなど多様です。ロック系にしても、速弾き、アコースティック、いぶし銀、SSWと系統を分けて紹介されています。

そんなわけで紹介されている全150枚の中から、いくつか選んで聴いてみました。
テン・イヤーズ・アフター「Ssssh」(’69)
レジェンドですよね。名前はずっと前から知っているのに、ちゃんと聴いたことのないバンドでした。私にとっては「最後の大物」かもしれません、ひょっとしたら。…いや~、なんで今まで未聴だったんだろう!これは確かにずっと聴いていたいギターサウンド。速弾きだけど心地よい。カッコいい。このアルバムに出会えただけで、この雑誌を買った意義があったというものです。レニー・クラヴィッツがかなり影響を受けていることも分かりました。
ポール・バターフィールズ・ベター・デイズ「Paul Butterfield’s Better Days」(’73)
ポール・バターフィールドはブルースハープ奏者ですね。このブルースバンドのギターはエイモス・ギャレット。ここで聴かれるギターは粒立ちが良いけどまろやかでコクがあって…と何だか食レポみたいですが本当に「美味しい」サウンドです。バターフィールドのハープも良いですね~。普段ブルース系はあまり聴かないので、新鮮でした。
ルー・リード「Metal Machine Music」(’75)
誰が聴いても同じ感想になるかもしれませんが、「よくレコード会社はこれをリリースしたものだ」という事に尽きますね。実験音楽家がマイナーレーベルから出すならともかく、ルー・リードですよ。本当に全編ギターノイズ。これがクセになる時が来る、のか?

アイズレー・ブラザーズ「Go for Your Guns」(’77)
ソウル系からも聴いてみましょう。アイズレーをアルバム単位で聴くのはひょっとしたら初めてだったかな? いやはや、まだまだ勉強不足ですね。冒頭からファンキーなギターとベースがたまりませんね。ノリの良さだけでなく、甘く浮遊感のあるサウンドが心地よいです。また、ジミヘン的なギターソロも圧巻ですね。こういうソウル/ファンク系ももっと聴いてみたくなりました。
ライジング・フォース「Yngwie J. Malmsteen’s Rising Force」(’84)
そう言えば、「速弾きといえば」思い浮かぶイングヴェイ・マルムスティーンもまともに聴いたことがありませんでした。なるほど、これは「美しい」としか言いようのない構成美。この展開はまさにクラシック音楽さながらですね。人気があるのも分かりますし、何だか日本人の琴線に触れるような曲調でもあるような印象も持ちました。良い意味で「速弾きであることを感じさせない」納得の名盤でしょう。

ジェイムス・ブラッド・ウルマー「Free Lancing」(’81)
フリー・ジャズ方面からも一枚。フリーだけどファンキーでダンサブル。一言で言ってしまえばそうなんですけれども、これってかなり難しいですよね。ざらついてはいるけれども一音一音がキリッと粒だって聞こえるウルまーのギターサウンドも、これまたクセになりそうです。
イレヴンズ・ハウス feat. ラリー・コリエル「Aspects」(’76)
ラリー・コリエル率いるフュージョンバンドで、このアルバムには日野皓正が参加しています。全体的にはロック寄りのフュージョン(クロスオーバー)といった趣で、コリエルの超絶技巧をどっぷり浴びるように堪能できますね。ファンキーに弾きまくった曲のあとでアコースティックギターをかき鳴らすギャップも、これまた良いんですよ。ホーンが前に出ている時の、バッキングも聴き物です。
7枚挙げてみましたが、誌面にはこうした比較的名高い人だけではなく「知る人ぞ知る」的なギタリストが大勢フィーチャーされていました。ここ最近リリースされた「これから」の人も多く「そう言えばqobuzの新譜リストに上がっていたな、聴いてみよう」という動機にも繋がりました。
また、今回のリストには「あれ、これは入っていないんだ」というアルバムも当然ながらありますね。例えばプログレ系(フロイド、イエス、クリムゾン)ですね。だったら自分でリストを作ってみればいいではないか、と考えたりもしますね。いつか、やってみようと思います。




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