現代の新定番?〜フラワードリッパーを試します。

COFFEE
Exif_JPEG_PICTURE

※この記事にはプロモーションが含まれています。

ほぼ1年振りで、新しいドリッパーを試してみることにしました。

CAFEC(三洋産業)「フラワードリッパー」です。前から気にはなっていたのですが、円錐型をすでに3つ(HARIO V60、クリスタル、KONO)も持っていましたし、それにHARIOとあまり変わらないだろうという先入観もあったんですね。

きっかけは初めて入った焙煎店でフラワードリッパーを使っていたんです。「V60と比べてどうですか?」というような質問を店主にしたところ、「いや、結構違いますよ」という返答。「さらに透過速度が速い」とのことでもありました。

なるほど、確かにYouTubeの比較動画でもそういう傾向があったかと。自分でもV60は後半になると抽出速度が鈍ってくるような感触がありました。フラワーは違うのか?

これは試すしかないでしょう。V60に比べれば高価ですが、プラ製なら700円台で買えます。歩数アプリなどでちょっぴり稼いだamazonギフト券もありますし、注文しましょう。

届いたばかりのフラワードリッパー。取っ手が大きいですね。

届いたフラワードリッパー、プラ製でもV60よりも重さがあり、厚みもありました。V60は細いリブを後で付け足しているような状態ですが、フラワーの方は肉厚なプラスティックを彫刻刀かミノで削って特徴的な花のようなリブを形成しているような感じです。つまり凸凹が大きいということですね。

V60(右)と並べてみました。フラワーは分厚いのが分かりますね。
抽出口は同じくらいでしょうか。
横から見ると、少しフラワーの方が背が低いですね。

それでいったい何が違うのか。実際にコーヒーを淹れて確かめてみようではありませんか。

豆は比較的飲むことの多いウォッシュド精製のエチオピア(モカ)・イルガチェフェにしましょう。とりあえずはV60と同じような3〜4投式の淹れ方にします。

蒸らしを行うと、ペーパーが深く彫られたリブに沿って吸い付いて行こうとするのが分かります。つまり粉と粉の間隔が広がるという事になるのでしょうか?これがつまりは透過速度を上げる理屈になっているんでしょうかね(違っていたらすいません)。また、それならばガスの抜けも良くなりますよね。うまく作られていると感じました。

抽出の最後に太めに湯を注ぐと、V60ならば若干スピードがダウンします。粉が詰まるからでしょうかね。フラワーの場合は、スピードのダウンが少なく早めにドリッパーを上げる必要がありました。

さて完成。元々特徴的な芳香がふわっと立ち込めるエチオピア、香りに関しては違いはわかりません(笑)。飲んでみないと。

抽出中…というか、ドリッパーを取り去る直前。
抜けが速いので、こうしているうちに…

味わった印象としては、「ボディ感が強い」事でした。軽やかなのに「ずしっ」と来るんですね。V60で淹れると「スッキリ爽やか」という傾向のテイストになりますが、フラワーだともう少し重厚感があります。ともするとクドさに繋がりがちなものですが、特に後半の抽出速度から来るものなのでしょうか、雑味が抑えられているのでまろやかで嫌味が無いのです。これは良いんじゃないでしょうか。

翌日、別の豆で淹れてみましょうか。今度は中煎りのルワンダで行ってみましょう。このルワンダ、それまでの印象としては飲みやすいバランス型かなという認識でいましたが、フラワーで淹れるとフレイバーが立ってきました。フルーティーな酸味が程よく出てきたんですね。「シンプル系かな、と思っていたけど結構複雑さもあるものだった」と再認識させられました。面白いものですね〜。

これなら深煎りも結構イケるかもしれない、とトラジャもさらに次の日にトライしてみました。注湯は細めに一投式でゆっくりゆっくり注いでやると、キリッとした苦味とそれだけではない仄かな甘み、どっしりしたボディ感とスッキリした口当たりという一見矛盾した要素も見事に両立していました。苦味もキツくならず、飲みやすいのです。いやあ、これ優れものですね〜。

特徴をまとめると、

  • 抽出速度はHARIO V60よりも速い。そのため、さらに注ぎ手のコントロールが要求される。
  • お湯の抜けが良い事から、雑味の無いスッキリした味わいになる。その雑味の無さからまろやかにもなる。
  • 粉と粉の間隔が広がる事から、豆の持つフレーバーがしっかりと出る。また、ボディ感も強くなる。
  • 浅煎り方面に向いてはいるが、深煎りもキツくならずに甘みや味わいをしっかりと出してくれる。

良い事づくめかもしれません(笑)。ペーパーも三洋産業の「アバカ」をいつも使っているので、そういう有利さもあるかもしれませんね。ペーパーについてもまた比較したりしてみたいものです。

こちらが「純正」とも言える「アバカペーパー」。

とにかく、このドリッパーは大変気に入ったので、しばらくリファレンス的に使っていこうと思っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました